戦後思想家としての司馬遼太郎

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  • サイズ B6判/ページ数 394p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784480823649
  • NDC分類 910.268
  • Cコード C0095

出版社内容情報

司馬作品をそれが書かれた時代のなかで読み解くことにより、近代日本の形成とナショナリズムの役割について、彼が深めていった思索の軌跡を明らかにする。

内容説明

没後十年以上たって、戦後が終焉したいま、司馬を読む行為は、戦後の日本、なかんずくナショナリズムとは何かを探ることである。『竜馬がゆく』『坂の上の雲』などを、戦後の時空間のなかで読み解く。全編書き下ろし。

目次

第1章 はじまりとしてのサラリーマン(新聞記者としての司馬遼太郎―『名言随筆サラリーマン』;書き出された小説世界―「白い歓喜天」;「忍び」に託した社会認識―『梟の城』)
第2章 幕末維新期への関心(一九六二年の司馬遼太郎―「魔女の時間」;幕末の集団と人物―『燃えよ剣』;幕末維新の歴史像―『竜馬がゆく』)
第3章 東アジアのなかの日本国家論(躍動する日本国家像―『坂の上の雲』;国民国家創出の困難―『翔ぶが如く』;「日本人」をめぐって―「故郷忘じがたく候」;時間と空間の新たな把握―『街道をゆく』1)
第4章 文明論の展開(現代史への踏み出し―『ひとびとの跫音』;移動する民の記述―『菜の花の沖』;東アジアの歴史文明へ―『韃靼疾風録』;文化交流と少数民族への眼―『街道をゆく』2)
第5章 時評によるメッセージ(北方論と台湾論―『街道をゆく』3;時論と発言―『この国のかたち』)

著者等紹介

成田龍一[ナリタリュウイチ]
1951年大阪府生まれ。早稲田大学大学院修了。現在、日本女子大学教授。専攻は近現代日本史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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