内容説明
文学の大きな森へようこそ!明治文学を楽しむ達人がセレクトした、決定版ガイド・アンソロジー。“愉しみ”“発見”“回想”という三部構成の中に、明治の作家・作品が織りなす世界が、活き活きと立ち上がってきます。
目次
第1部 明治文学の愉しみ(その「新しさ」を読む;明治の作家は、ダイナミックで、しょっちゅう喧嘩していて、まったく手に負えない不良であって、そこんとこがたまんなくいいのです。;ふと口にしてしまう―黙阿弥の台詞 ほか)
第2部 明治文学の発見(近代日本の作家の生活;近代小説概念の形成;湯島天神と丸善―硯友社における江戸と西洋 ほか)
第3部 明治文学の回想(斎藤緑雨と内田不知菴;二葉亭余談;硯友社と文士劇 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
じろう
1
なとなく坪内祐三監修の明治の文学を古本屋で見つけてはシコシコ買い集めていたのだがこの本はその前駆とも言うべきアンソロジー。嵐山光三郎、磯田光一、内田魯庵の二葉亭回想なんかが面白かった。前から明治の文人てペンネームがかっこいいと思っていたのだけれど、鴎外、漱石はもちろん逍遥、鏡花、露伴、饗庭篁村、透谷、緑雨、みんなかっこいい。このへんの作家はみんな漢文の素養があったんだろうか。2022/01/09
みつひめ
0
再読。ちょうど圓生コレクションを読んで、圓朝のことを今年は深掘りしようと思っていたので、圓朝の口演速記と言文一致についての文献が収録されていて、あ!となる。最後の座談会がまた、面白い。2022/03/03