内容説明
『孟子』に仕掛けられた政治変革をめぐる起爆剤、これを仁斎、徂徠、中斎、松陰、そして北一輝はどう読みやぶったのか? 日本思想史上の一大争点に果敢に挑戦する長篇エッセイ。
目次
王道の革命の間―江戸朱子学は『孟子』をどう受けいれたか
戦国乱世の孤客―江戸古学派における『孟子』解釈の分裂
雄弁の儒者―徂徠学成立における孟子像の旋回
江戸陽明学と『孟子』―『孟子』解釈の急進化過程
湯武放伐のアポリア―近世後期儒学の『孟子』論争
われ聖賢におもねらず―吉田松陰の『講孟余話』
王道楽土の行方―孟子・明治啓蒙思想・北一輝