やみくも―翻訳家、穴に落ちる

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  • サイズ B6判/ページ数 245p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784480816597
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0095

出版社内容情報

翻訳とは、単に言葉を置き換えるのではなく、「やみくも」に回り道した末に、目指していたのとは違う目的地を見つけながら文化を伝えること。そう信じてやってきた著者が贈る、「やみくも文化宣言」。

目次

愛猫

イパネマの娘
顔見知り
家事
カヌー
誤変換

シフォンケーキ
下高井戸シネマ
囚人
ジンジャブッカク
スキー体温計

煙草
単位

彫刻
電話
ノート
配信
バベルの図書館
ピアノ
ひとり
表札
プライド
フラヌリ
弁当
ぼくを探しに
ボレロ
翻訳者気質
魔宮
味噌
迷宮
指輪
老婆

著者等紹介

鴻巣友季子[コウノスユキコ]
東京生まれ。英語文学翻訳家。お茶の水女子大学修士課程在学中より翻訳・文筆活動を開始(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

さくら咲く

10
面白い!共感あるある!当然ながら文章力素晴らしい!頭脳明晰納得!交友関係広し!「やみくも体質」万歳!! 私も忙しい時こそ横道にそれるタイプだと気が付きました。畏れ多くも親近感が湧いて来ました。本業の翻訳書も読んでみます。楽しいひと時でした。2021/02/15

giant_nobita

5
「中身も装丁もじつに甘美かつ耽美なこの本のあちこちに、おちゃめなリスの兄弟が目をくりくりさせてしがみついている」という付箋だらけになった『美の死』の描写を読むと、その光景がまざまざと目に浮かぶ。所在なく雨宿りをしていた男女の沈黙を破って「あのね、さっきさ、ここにいた人たち、サン=テグジュペリの話してたでしょう」という戯曲の台詞が響く異様さも印象的だ。「おふろに入りたくなっちゃうぐらい痛いの!」という友人の子どもの言葉を「『シャワーで流せる痛み』ではないということだ(たぶん)」と解釈するとぼけ方も可笑しい。2017/02/08

Inzaghico

3
鴻巣さんの文章は、最後に必ずわたしたちをさっと別の場所に連れて行く。『樽とタタン』で中島さんが最後の最後で、わたしたちを煙に巻くように。それが心地よいのである。現からふいに虚の世界へ。 シフォンケーキのところで「ケーキとエールの組み合わせはどんなものか? と日本人ならだれでも思うだろう」とあるが、うちの母は「ビールにケーキって合うわねえ」と嬉々としているので、日本人でも超マイノリティかもしれない(笑)。2018/07/22

kokada_jnet

3
某先生がこの人のことを、ことあるごとに罵っているので。それほど、けなさなくともと思って、読んでみたら。確かにこのエッセイ集は相当ひどかった。特に前半の「文学的」な言葉を無理に一生懸命使っている連作エッセイが駄目。2011/09/15

tamagosandwitch

2
周囲で洋書を読んでいる人に対抗(?)して、英語の教科書を広げたエピソードが面白かった。教科書だと頼りないけれど、お守りを持って背伸びをする場に出向くのは良い経験になるはず。2012/04/10

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