内容説明
発想、語感、リズム、表現の間や深さ、ユーモアや余情…名文すなわち魅力的な文例を知りつくした著者がおくる、表現の極意。レポート・自分史・エッセー・小説―読む人の心に訴える術を説く。
目次
1 書く前にこれだけは―文章表現の基本をチェック
2 技が飛び交う―目的別レトリック一覧
3 第一印象をぴたりときめる―書き出しの型と工夫
4 作品を締める―結びのタイプと技術
5 カメラアイをしなやかに―視点の種類と操作
6 イメージゆたかに―比喩表現の働き
7 目にありありと―自然・情景を描ききる
8 感覚を研ぎ澄ます―繊細な五感を映す
9 心のひだに分け入って―感情のニュアンスそのままに
10 魂を吹き込む―作中人物がのこのこ歩き出す
著者等紹介
中村明[ナカムラアキラ]
1935年、山形県生まれ。国立国語研究所室長・成蹊大学教授を経て、現在、早稲田大学教授。専攻は文体論・表現論。早稲田大学日本語研究教育センター所長・早稲田大学国語学会代表委員・日本文体論学会代表理事を歴任
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感想・レビュー
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さしとおう
1
日本では、「抽象的すぎる」とはいうが、「具体的すぎる」とはいわない。「具体性に欠ける」と評することはあるが、「抽象性に欠ける」という批評は聞いたことがない。それは、この国では、具体的なことがプラスの評価を受け、抽象的なことはそれだけでマイナスの評価につながることを意味する。p69より この指摘には目から鱗。2009/05/18
あずみ
0
文章力を磨くにあたり購入。 さまざまな小説を例にしてその技術を紹介してくれるので、読んでいて参考になった。特に比喩表現に着目したものはなるほどと感心させられたし、書き出しの例文を見ていると物語の構造のパターンを考えるのに使えるかもしれないなと思った。2012/03/08
まさ
0
BO72020/10/23