黒蜜

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  • サイズ B6判/ページ数 263p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784480804365
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

大人になる前の子どもの世界。そこには感情の原型が、生々しいカタチでむき出しになっている。感情の原初に視線を注いだ掌編小説14編。

内容説明

瑞々しくも恐ろしい子どもの世界。「倦怠を知ったのは、八歳のときだ」感情のみなもとに視点を注いだ14編。

著者等紹介

小池昌代[コイケマサヨ]
1959年東京深川に生まれる。津田塾大学国際関係学科卒業。詩人であり小説家。詩集に『永遠に来ないバス』(現代詩花椿賞)、『もっとも官能的な部屋』(高見順賞)、『ババ、バサラ、サラバ』(小野十三郎賞)、『コルカタ』(萩原朔太郎賞)、エッセイ集に『屋上への誘惑』(講談社エッセイ賞)、小説に『タタド』(川端康成文学賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あじ

35
これは魅惑を漂わす子供たちの標本箱か。脱皮の瞬間を観察する14の短編を、つづら折りに綴じている。蠱惑な物語に捕らわれた私は餌食に…小池昌代はスパイダー。★3.4/52018/03/08

25
図書館でタイトルを見て、「これはひきこもりすと必読の書では…」と借りたのですが面白かったです。子どもたちに漂う、不穏な空気が好きでした。子どもらしいって一体なんだろうな、と思うほど、様々な子どもたち。一つ一つのお話が短かった短編集でしたが、お話の世界に惹かれました。小池昌代さんの他の本も読んでみたくなりました。2016/03/22

やっち@カープ女子

19
この著者は詩人でもあるのですね。 日頃一般受けするベストセラーばかり読んでいるので、私には物足りなかったです。とことん不思議であったり、ブラックで衝撃的な終わり方とかを期待してまうので。でも借りて来た子供は、共感出来るところもあって面白かったと言ってました^^;2013/05/12

まみ

14
子供を描いた短篇集。短篇だけどどれも密度が濃かった。無邪気でない、特別な、風変わりな子供たちが出てくる。けれど、風変わりでない子供なんているだろうか?子供視点だからこそむき出しの感情がここにある。死に近いところにいる。あと、個人的な話ですが私のことを「みるこ」と呼ぶ人がいるので、同じ名前の人が出てきてびっくりした。2012/10/14

風眠

14
子どもの持つダークサイドな一面に焦点を絞った短編集。淡々とした文体と奇妙な世界観に、ヒヤッとするような怖さを感じた。大人が思っているよりもはるかに、子どもは何でも理解している。頭で、というよりは、もっと体の奥深いところで、名付けられない感情を理解している。そして「理解している」ということを無邪気さで上手に隠してしまえるのもまた、子どもの持つ一面なのだと思う。モノクロの世界にひとつだけ鮮やかな色が浮かび上がるような、ある種の毒々しさを感じさせる文章がとても魅力的な作品だった。2012/01/28

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