という、はなし

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  • サイズ B6判/ページ数 109p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784480803955
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

読書をめぐる小さな絵物語集。喜怒哀楽24本入り。

著者等紹介

吉田篤弘[ヨシダアツヒロ]
パートナーの吉田浩美とともに、クラフト・エヴィング商會名義による活動を続けている

フジモトマサル[フジモトマサル]
イラストレーター兼漫画家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ユメ

124
フジモトマサルさんが描いた「読書の情景」という24枚の絵。吉田篤弘さんがひとつひとつにストーリーを添える。コンセプトからしてわくわくする。作品は、短いながらも個々の世界観にとっぷり沈ませてくれるものばかりだ。彼や彼女が読書という幸福を満喫している作品を読むことで、私たちは二重に幸福を体験できる。お気に入りの掌編「読者への回復」にこんなフレーズが出てくる。「『読者』であること。肩書きはそれだけでいいのだ」その言葉通りに、この本は、日頃のしがらみを取り払い、純粋な「読者」へと戻してくれる。とっておきの一冊だ。2015/03/17

めろんラブ 

122
以前どこかでお見かけしたような・・・、そうそう!穂村弘著『にょっ記』の装画!いたち?がシュールな可愛さを振りまいていたっけ。さて、こちらは全24話のショート・ショート。1話毎に本を愉しむ動物が登場。まずフジモトさんの絵ありきで、それを元に吉田さんが物語を創る・・・挿文というスタイルだそうな。絵は美麗なオールカラー♪シンプルなようで細部にこだわりが光る作品ばかり。動物達の真剣な姿に物悲しさや愛おしさを感じるのは、ヒトが見え隠れしているから。「本読み」を自認する方、きっとあなたを描いた一作に出合えるかも。2010/11/29

新地学@児童書病発動中

114
これはお勧め。薄い本なのでさっと読めるが、どの物語も深みと広がりがあって、空想の世界にはばたくことができる。主題は本だ。本の中に広がっているわくわくするような世界に、本書を通して入っていくことができる。このあたりは「クラフトエヴィング商會」で活躍している吉田さんの筆力が生かされている感じだ。初めて接したフジモトマサル氏のイラストもシュールで可愛くて、非常に好みだった。影が主人公のシュールな物語で(イラストもシュール!)、影の優しさが心に沁みる「影の休日」が私のベスト。2018/04/04

masa@レビューお休み中

84
フジモトマサルの挿し絵を見ていると、ますむらひろしの『銀河鉄道の夜』を思い出してしまう。はじめ、普通のエッセイかと思い読み進めていたが、途中でようやく創作挿話だということに気づく。挿し絵に登場するのは、すべて動物たちである。あるときは猫が電車に乗り、またあるときは白熊が屋根で空を見上げたり、うさぎがベッドで横になったり…。共通しているのは、どの動物も必ず本を読んでいること。絵を見ながら、文章を読みながら、物語の世界に飛び込んでしまうのが、きっとこの本をクリアするための正攻法なんだろうな。そんな気がする。2012/04/30

ちはや@灯れ松明の火

80
春うらら隣は何を読む人ぞ。例えば夜行列車の中で、待ち合わせした橋の上で、昼下がりの空の下の芝生で、夕暮れ時の屋根の上で、宵闇に浮かぶ灯りの中で、ページに視線を落とす彼らはどんな本を読み、どんな思索にふけっているのだろう。一枚の絵からはじまる物語。ひとり自分と向き合う時は鏡のように心を映す。遠い日に置き忘れた少年の記憶が耳に響く。やがて辿り着く結末とそこに至るまでの道に馳せる想像の翼。無機質で渇いた毎日におかえりとささやきかけるあたたかさ。恋に溺れるかのように活字の海を泳ぐ。本を読む彼らからうまれる物語。 2012/04/15

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