感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Mina
37
江戸で語られた百物語下巻。尼僧が腹を開き 腸臓を出して洗う話、蜘蛛の行者の話は不気味でしたが、夢と現実の間をさまようような、ゆらりゆらりとした話が多かった気がします。2014/10/24
mm
22
不思議な話、ホラーな話が色々。それを語る人、聞く人、聞いた話をまた語る人等々、「語り」としての形が物語に陰影を与えているようだ。物語の内容だけでなく、その話を聞いた人の心の波も時に書き込んでるところがよかったね。江戸時代は今みたいに明るくなかったからねぇ。行燈や提灯の火は時々消えるもんね。人が寄り付かない場所があれば、化け物も住むところがあったんだろうけど、こんなに電気とか電車とかに追い立てられたら、化け物ももう絶滅危惧種かなあ。2018/04/21
出世八五郎
16
あとがきに松岡正剛。それに、浅井了意の仮名草紙『御伽婢子(おとぎぼうこ)1666』の最後の一章に“百物語”の由来のようなものが書いてある。類書として、百物語評判、新百物語、御伽百物語、太平百物語があり、決定版が諸国百物語とある。これら関連書は支那古典とも関連あり。本書の原典がどれにあるのか分からないし、創作かも知れない。日常生活においては恐ろしい話だが、本という媒体を通してだとインパクトが薄い。読者の感性に負うところが大きいのでは…。NHKお江戸で御座るで有名だが漫画家だったとは初めて知った。2019/01/04
あすか
14
一気読み。下巻は百物語だけでなく、呑気な話やちょっと大人な話も入っていた。独特な世界観です。2022/06/17
へいぞー
5
上巻に引き続き下巻も一気読み。「杢兵衛の孫の話」の余韻が心地よいです。もっともっと杉浦日向子さん、読んでみたかったな。面白い作品を残してくれてありがとう。大切に読んで行きます。2018/09/30