杉浦日向子全集 〈第2巻〉 合葬

杉浦日向子全集 〈第2巻〉 合葬

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  • サイズ A5判/ページ数 325p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784480701824
  • NDC分類 726.1
  • Cコード C0379

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

mm

26
慶応4年(明治元年)4月11日に江戸城開城。同年5月15日には、上野に立て籠もっていた千名ほどの彰義隊は、徹底的にやられてしまう。彰義隊に属していた若者、秋津・福原・吉森の「君たちはどう生きるか」。何が正しいのか自分でもよくわからないなりに、目先のとりあえずによって、武器を持ち命を落としていった人の魂って、どこかで安らいでいるんだろうか?後、吉良家サイドで討ち入りの際に、死んだ人、怪我をした人をフォローする作品と、井上安治という風景画家の描いた作品を1985年に生きてた女性が見つめ直す話。過去との対話。 2018/04/05

fu

19
上野の彰義隊の話「合葬」、吉良上野介の話「吉良供養」、画家・井上安治の話「YASUJI東京」の3作品が収められている。杉浦さんは江戸を見てきたように時代考証も正確でリアルに描くと言われていて、それが気になって仕方がなかったのだが、「YASUJI東京」でその企業秘密(p282)が明かされている。やはりそうだったんだなあ。2015/12/20

tama

7
図書館本 遅れてきた杉浦日向子ファン 全部マンガ。エロでもお笑いでもない。彰義隊の話と近代浮世絵師の絵の話。彰義隊、映画の方が先だった。若者の顔が見分けきれない。見開きの空は史実の季節から見ると、梅雨明けのスコーンと抜けた夏空なのですね。会津へ向かう若者がぶっ倒れて見上げた空にふさわしい。旅の親子の娘がたまらなく可愛い。YASUJI東京はマンガが心象スケッチみたい。しかし、画家の姿が見えないって別に良いのでは?殺した個性というのが静謐につながるようだと思う。2019/09/03

がんぞ

3
初期の代表作/武士は支配階級として、質素に暮らしおおむね良く秩序を保ってきたが、経済構造の変化で上中下どのクラスでも借金が嵩み家計は火の車だったらしい。体面と意地で生きていた。上野の彰義隊は警察活動で治安を回復させ庶民に高評価だった。『官軍』の野蛮なことといい、衝突となった場合の勝敗は見えず。駿河いき将軍を退いた慶喜に忠義を尽くすとは何なのか?関東者には西国の“帝”が上となった屈辱的状態への反発もあったろう「言葉や理屈では片付かない」感情のぶつかり合い、近代軍隊に、武士階級の没落を予見したからかも知れない2018/09/30

ながめ

2
文庫版「合葬」を持ってるのですが、収録作品に読んだことが無いものが有った為購入 影の主役の女性は杉浦さん自身だと思うんですが、絵を見て感じたままを思いそしてその疑問を追う姿を見て杉浦さんもこうして東京から江戸を見てたんだろうな…とまた発見2011/08/25

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