出版社内容情報
女性が働きやすい会社かどう見極める? 長く働き続けるためにどう立ち回ればいい? 知って欲しい企業の現実と、今後の見通しを「雇用のカリスマ」が伝授する。
内容説明
ハピキャリでいくかバリキャリでいくか、「雇用のカリスマ」が徹底検証。
目次
第1章 クリスマスケーキってなんですか?―女子のキャリアの歴史
第2章 男社会って厳しいですか?―企業のホンネ、教えます
第3章 女性が輝く会社って本当ですか?―“できる女”でわかるその会社の女子活用度合い
第4章 事務職ってダメな生き方ですか?―複線ワーカーの庶務は、驚くほど強いキャリア
第5章 「配慮」はされるが「理解」はされない。ママキャリの苦闘―両立の危機に直面する30代女子
第6章 「35歳」が女性を苦しめ過ぎている―20代に修学・就職・仕事・恋愛・結婚・出産なんて
おわりに 五〇歳の私に、何が残せるのですか?
著者等紹介
海老原嗣生[エビハラツグオ]
1964年生まれ。大手メーカーを経て、リクルートエージェント入社。人事制度設計などに携わった後、リクルートワークス研究所へ出向、「Works」編集長に。現在、(株)ニッチモ代表取締役。人事・経営誌「HRmics」の編集長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
夜間飛行
60
女性総合職を採用するようになった90年代後半の就職組が、十数年のキャリアを積んだ今こそ、女性が本領を発揮する時代だという。が、男社会の壁は厚い。取引先での力仕事、ゴルフや酒席の接待、際どい資金取り立てなど女性に不向きな場面が多い中で、男達は先輩に叱られ這いつくばって仕事を覚えていく。これぞ男社会の「徒弟制度」なのだ。しかし因襲というものは打破される為にあるわけで、日本の男社会も女性の進出によって、更には「徒弟制度」を窮屈に感じる男が増える事によって変わっていくだろう。男女が互いに学び合う方が健全だと思う。2014/07/10
emi
42
「男子はね、その性別だけで一つ資格を持ってるのよ」就職活動が始まる頃、女性の先生が私たち女子生徒に言った言葉を思い出す。それまでの学問という世界に性別の差はなく過ごしてきて、それがさぁ社会に出るぞという時に突然現れた。この本はその頃の自分だけでなく、今も別の段階で悩む自分にも必要だった。バリキャリでもハピキャリでも、やっぱり大変な事に変わりはなく、その現実が切々と書かれているけれど、筆者の女性への眼差しは寧ろあたたかい。男社会を知った上でどう働くか?10代後半から読んでほしいだけの濃い内容。ぜひ男性にも。2015/07/02
フリスビー
24
するにせよしないにせよ、女性にとって「結婚」「出産」はプレッシャー。「家事・育児は女性が向いている」かも知れないが、だからといって100%女性に押しつけるのは間違いで、3~4割は現状男性も負担すべきとはもっともで、耳が痛い。「労働力が足りないから女性はもっと働け!」「少子化だからもっと産め!」というダブルスタンダードをどう乗り切るか。答えはじゅうぶんに示されていると思います。2014/04/26
ステビア
20
女性の総合職採用が定着したのはここ10年ほどのことである。いまでも本当の男女平等が達成されているとは言い難い。企業は未だに男社会であり、女性への対応は難しいからだ。少しずつでも意識を変えていくことが大事だろう。2015/06/22
太田青磁
18
男社会の仕組みというよりは、古き良き昭和の体質の企業と、バブル崩壊後の使えるものは何でもという勢いのある企業の違いを示した感じがしました。一般職、腰掛けなどの風潮のなか、男以上にオトコらしいパワーで道を切り開いてきた方には、ハピキャリとか言われてもなあ、という気もします。座談会の内容は女性のキャリアに役立つのかなあとも思えますが、女子のキャリアはこのように変遷していったのだという流れを知るには参考になります。2013/06/18