出版社内容情報
美術館とお寺では同じように壊れた仏像でも直し方が全く違うのは? 修復過程に見えてくる仏像の秘密とは? 等々。仏像修復師だからこそ書ける異色の仏像入門。
内容説明
ほとんどが木造ゆえに、数百年も経てば、必ず壊れてくる仏像。そういった仏像の修復の現場を案内しながらだからこそ知り得る少し変わった、仏像の見方を紹介。観て・触れて・解体して・直して・考えた仏像入門。
目次
第1章 仏像ってなに?(すべてはお釈迦様から始まった;仏を組織で考えよう;仏像同士はチームを組んで働いている;異なる経営理念を持つ如来;仏像の姿について;人の世を映す仏像)
第2章 修復―どうなおすのか(まずは全身の健康診断をしよう;修復、その前に。仏の魂はどうするか;仏像を解体する;木材が腐っていたらどうするか;表面の彩色や漆層のはなし;なくなった部位はどうするか;目の存在感をどう演出するか;仏像の非破壊検査;修理が大変な像;元の姿に思いを馳せる)
第3章 仏像の修復とはどんな仕事?(修理と修復は少し違う;仏像は実用品?それとも文化遺産?;修理で大切なこと;一〇〇年後をイメージしながら修理する;仏像はどの程度の年月で壊れるのか;神社から仏像は、ふしぎじゃない;昔々、壊れた仏像を誰が修復したか?;修理者は芸術家ではない)
第4章 この仕事が好きな理由(私のこと;時を超えてつながる仏像と人;はるか昔の人を身近に感じる瞬間;次世代につなぐバトンリレー;過去に思いを馳せる;人の世と祈りと仏像と)
付録 修理作業報告書例:弘行寺阿弥陀如来立像
著者等紹介
飯泉太子宗[イイズミトシタカ]
1974年生まれ。仏像修復家。東北芸術工科大学、芸術学部(文化財保存)卒業。1997‐2003年、(財)美術院国宝修理所に勤務。国宝、重要文化財の仏像の修復に携わる。2003‐04年、吉備文化財修復所に勤務。退職後、夫婦で世界一周の旅へ。およそ1年半の間、世界中の文化遺産を見て歩く。2006年帰国。2007年、特定非営利活動法人「古仏修復工房」を設立。関東を中心に仏像・文化財修復を行なっている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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