ちくまプリマー新書
経済学はこう考える

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  • サイズ 新書判/ページ数 124p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784480688019
  • NDC分類 331
  • Cコード C0233

内容説明

私たちはなぜ、何のために経済学を学ぶのだろうか?「冷静な頭脳と温かい心」「豊富の中の貧困」など、経済学者たちはこれまで、考えを尽くし、さまざまな名言を残してきた。彼らの苦悩のあとを辿り、経済学の魅力を伝授する。

目次

第1章 冷静な頭脳と温かい心(貧富の差への憤り;経済騎士道の精神 ほか)
第2章 豊富のなかの貧困―ケインズ革命(マーシャルからの「逸脱」;「セーの法則」への挑戦 ほか)
第3章 経済学者にだまされないこと(J.ロビンソンの「主流派経済学」批判;何のための雇用か ほか)
第4章 時流にながされないこと(資本主義と社会主義;ハイエク=フリードマンの思想 ほか)

著者等紹介

根井雅弘[ネイマサヒロ]
1962年宮崎県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。京都大学大学院経済学研究科博士課程修了。現在、京都大学大学院経済学研究科教授。専攻は現代経済思想史。経済学の歴史を丁寧にひもとき、経済学者らが残していった思想や考え方を、多くの読者に伝えつつ、経済学のさらなる発展に努めている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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コウメ

57
「ノート」マーシャルの内容。マーシャルは社会主義者たちの「社会福祉に対する骨の折れる私心のない献身」に打たれたと言われている。(よくわからんが社会主義者に感動😢。)しかし、マーシャルはすぐには資本主義を打倒し、社会主義のプログラムを実践しても経済問題は解決されないと考えた。マーシャルは今人間性が変わらなければ、社会主義のプログラムは成功しないと主張!!/人間性というものは進歩していくものだと考え、この時代の資本主義、資本家は利潤追求のことで頭がいっぱいで、労働者は得た賃金を享楽のために使用。2019/09/28

Saiid al-Halawi

9
経済思想史概説ってことでいいのかな。ケインズのもつ射程が共時的な時代背景だけじゃなくて通時的・連続的に説明されてるので分かりやすいと思う。まさかこの内容このボリュームでアマルティア・センの名を目にするとは思わなんだ。2013/07/02

takizawa

9
マーシャル・ケインズ・ロビンソンの経済理論についての説明を施しながら、なぜ彼らが経済学を研究対象としたのかについても触れている。当時の経済学は制度化されておらず、マーシャルは説教者の面もあり、ケインズは教養人として名高かった。共通点は、いかにして貧しい人を救うことができるのか、という問題関心である。現在は、保守派ムーブメントを、満ち足りた選挙多数派が支えている状況で、少数派たる貧困層の生活改善は難しい。しかし、合理的経済人モデルではなく、センのコミットメント理論を用いれば、一縷の希望を見出すことができる。2009/02/07

メイロング

7
別の国の言葉で書かれた本を読んでいるよう。まず数学の考え方、その上で経済学の独特な術語が重なっているので、どちらも持ち合わせていない私には、テーマが霧の向こう。それでも読んでみるのが読書の楽しみでもあるのだけど。第四章がなんとかついて行けたかな。2012/02/17

はぎはぎ

5
古今の経済学者の業績を、思想的な側面を踏まえながら振り返る著作。専門分化が進み、冷徹なイメージでとらえられることもある経済学だが、現状への憤りをどうするかという「温かい心」が必要だというのは同意する。内容はプリマーレベルよりも難しい。基礎的な経済学の知識がないと読み進めるのは難しいのではないか。また、タイトルもやや漠然としていて内容が想像しにくい。良書だとは思うのだが、手放しでは勧めにくいのがやや難点か。2022/12/13

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