内容説明
人間関係を上手に構築するためには、コミュニケーションの技術が欠かせない。要約、朗読、プレゼンテーションなどの課題を通じて、会話に必要な能力を鍛えよう。
目次
はじめに―話し上手、聞き上手は人間関係構築の必須技
授業一日目(まずは話すより、聞くことから始めよ;話す効用は「ああ、そうだ」と思い出すこと;話を「聞いた」という基準とは? ほか)
授業二日目(偏愛マップでコミュニケーション;話の最初のほうで、相手の嗜好を探る;聞き上手は、学び上手で影響上手 ほか)
授業三日目(情報の集積地になろう;アイデンティティは綱引きの綱;イメージを言葉に変えてみる ほか)
著者等紹介
齋藤孝[サイトウタカシ]
1960年静岡県生まれ。東京大学法学部卒業。同大学院教育学研究科博士課程を経て、明治大学文学部教授。専門は、教育学、身体論、コミュニケーション技法。2001年に刊行した『声に出して読みたい日本語』(草思社、毎日出版文化賞特別賞受賞)が話題を呼ぶ。NHK教育テレビ「にほんごであそぶ」の企画・監修も務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ばりぼー
43
「聞いた」という基準は、その話を要約してポイントを落とさずにもう一度再生して話せるということ。再生して話すことを前提に聞くと、吸収力が何倍にもなる。聞き上手とは、それを再生しろと言われたらできる人のことである。フーコーやレヴィストロースについて話したくても、相手が名前も知らないとなると、話すのはかなり辛い。ある程度の知識を持っていることによって、もっといろいろな話を聞き出せるきっかけになる。知識は知識を引き寄せる磁石なのだ。要約するときには必ずポイントを3つに絞る。「3」は必要最小限の神の数字である。2017/06/09
akira
34
新書。 興味深い一冊だった。相変わらずわかりやすい。「わかりやすい文章」は著者が最高峰だと思いつつ。幼少期からのトレーニングも紹介されているがレベルがちがう。 目からウロコだった一節。私たちは往々にして『素』の自分を知ってもらうことが『良い』と思っている。ほとんどの情報でそう言われてきたからだ。だがビジネスでもそうであるように、対人はそうではない場合も多い。むしろ、そこを自覚して自身をつくっていけるかどうか。 「そもそもコミュニケーションは、上手に演技できるオープンな身体を作った方がうまくいくからです」2020/10/23
Tadashi_N
22
良い話し手は良い聞き手でもある。自分を知り、相手を知りたいという好奇心が大切。2022/03/18
カッパ
22
齋藤孝先生がコミュニケーションの授業で行なっていることをぎゅっと詰め込んだ本。ちゃんと考えながらやってみること!学生を休ませないことをよくよく考えてある内容だと感じました。2018/04/30
しょうじ@創作「熾火」執筆中。
14
【1回目】コミュニケーションを円滑にする技能を身につけるためのワークショップ。一人暮らしでは実践が難しそうだから、読み飛ばしてしまいました。「読んだ本」扱いにします。もう少し、「聞き上手」のことを書いていてほしかったと思います。2015/07/16