出版社内容情報
猫たちのつぶやきを集めた小さなノート。その時の猫たちの思いが写真とともに1冊になった。カラー写真多数の『猫語の教科書』姉妹篇。解説 角田光代
ポール・ギャリコ[ギャリコ,ポール]
西川 治[ニシカワ オサム]
灰島 かり[ハイジマ カリ]
内容説明
本書は「猫による猫のための人間の取扱説明書」であるところの『猫語の教科書』の、10年後に書かれた姉妹篇。今度は、猫による詩集(写真付き)。あの誇り高き猫たちが日頃思っていること、思わずつぶやいてしまったことが、詩となって人間に語りかけてくる。ギャリコが惚れ込んだ写真家・西川治による「その瞬間」の猫たちの姿とともに、彼らたちの世界を存分に楽しめる。
目次
高貴な猫をたたえる歌(あがめよ、猫を!;チョウチョ、だいすき;所有宣言;夜の見張り;子猫でいるのも、ラクじゃない ほか)
子猫のための子守歌(こもりうた;走れよ、子猫;どうしよう;ベッドはダメよ;マタタビ踊り ほか)
著者等紹介
ギャリコ,ポール[ギャリコ,ポール] [Gallico,Paul]
1897‐1976年。ニューヨーク生まれ。ジャーナリスト・作家・コラムニスト
西川治[ニシカワオサム]
1940年生まれ。写真家・文筆家・画家。『ニホンザル』『可愛いねこ』などの写真集で注目され、80年以降はエッセイにも活躍の幅を広げ各紙誌で活躍
灰島かり[ハイジマカリ]
翻訳家・児童文学研究者・東京純心大学客員教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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青蓮
116
本作は「猫語の教科書」の姉妹編。今回は猫による詩集で、猫たちが日頃、考えてること、思わず呟いてしまったことが詩となって人間である私たちに語りかけてきます。猫たちのとってもキュートな写真も豊富で眺めてるだけでも楽しい。巻末のポール・ギャリコの猫たちへの愛情やその考察も非常にユニークで読んでいて共感しきりでした。「告白」という詩がとても猫らしくてお気に入り。2017/09/13
コジ
33
★★★☆☆ 本書は「猫が書いた詩集」。猫が実際このように思っていてくれたら猫好きとしては嬉しいし、楽しいと思う詩がその場面を思わせる写真と共に掲載されている。末巻には著者の「猫語の教科書」を人間側からの視点でまとめたような文章も載っている。猫の賢さ、美しさ。更には猫のしたたかさ、気まぐれぶりも。とにかく猫賛美が詰まっている。猫(猫本)好きなら教科書と合わせて読んで、猫語をマスターしよう。2016/09/12
磁石
29
聞いた話によると、猫というのはとんでもなくピュアで、傍にいる人やその他もろもろの心/基点を映し表している、生体レンズのような存在だと。人によって千変万化するのに魅了されてやまないのはそのためだとも。なので、ここで描かれている猫たちの姿はもしかすると、著者や周辺の心根を表しているのかもしれない。愛らしいけど小生意気でナルシストなのに/ゆえに義理堅い。ギャリコさんの本質がそうなのかもしれない。2017/10/22
蒐
27
猫の猫による猫のための詩集。かわいい…とにかくかわいいとしか言葉が出てこない…。猫たちの日常のつぶやきのようなかわいい詩に、ぴったりなかわいい写真が添えられてて、もうかわいいが飽和状態。お気に入りの詩は「ことば」。なんで人間って猫の言葉が解らないんだろうね。毎日うちの猫たちにミャーミャー話しかけられるたびに、うん…ごめん…わかんない、ってなるから共感しかない。ポール・ギャリコって、実は今まで名前しか知らなかったのだけど、最初の「明らかに人類よりも優れている猫たちに本書を捧げる。」の時点で好感度MAXです。2020/07/26
Shoko
22
猫は詩人でもあったのね…。『猫語の教科書』を読んでから、はや6年。ノートもあると角田光代さんの本で紹介されていて知った。こちらは写真が多くて、美しく愛らしい姿がたくさん見られて嬉しい。詩のような、猫のつぶやきのような文章。ポール・ギャリコの猫の観察眼は愛に溢れていて、素敵。2023/03/06