出版社内容情報
画家の名前は見ない。額縁に注目してみる。必ず飲み食いする。自分でも描いてみる……。鮮烈な実感をともなった美術鑑賞のための手引書。
内容説明
画家の名前は見ない。好きな絵から、好きな順で見る。額縁に注目してみる。近くによってみる。あちこちから見る。必ず飲み食いする。自分でも描いてみる…。「五感」を活用することで、美術鑑賞は変わる!感性が一新されるような、鮮烈な印象をともなった鑑賞のための手引き。フェルメールの技法の秘密や、屋外での絵画制作が広まったわけなど、絵画をより楽しむための情報も満載。
目次
はじめに 寿司屋の息子が教えてくれた美術鑑賞の王道
第1章 五感でわかる美術館鑑賞極意10!
第2章 モネのケーキ、フェルメールのカメラ
第3章 油絵のウォークマン、ヌードのアウトドア
第4章 触れるように眺め、描くように鑑賞する
第5章 美術館での会話の極意、聞かせる話のツボ
おわりに 一目ぼれした絵が教えてくれた自分自身のこと
著者等紹介
西岡文彦[ニシオカフミヒコ]
1952(昭和27)年生まれ。多摩美術大学教授。版画家。柳宗悦門下の版画家森義利に入門、伝統技法「合羽刷」を徒弟制にて修得。雑誌『遊』の表紙担当を機に、出版の分野でも活躍。テレビ番組の企画出演も多い。日本版画協会(’77)、国展(’78)新人賞、リュブリアナ国際版画ビエンナーレ50周年記念展(’05)招待出品(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
inami
19
◉読書 ★3.5 さてさて本の表紙がフェルメールの「真珠の耳飾りの少女」なのだ・・読まない訳にはいかない。「楽園のカンヴァス(原田マハ)」、「フェルメール全点踏破の旅(朽木ゆり子)」に続く絵画関連の読書。本書では鑑賞の極意を10挙げているが、あまり余計な先入観は持たないで、好きな絵を好きな順に好きな速さで観てはどうかと、それに近くに寄って見る、額縁も見てみる。”五感”ということで、飲み食いををすると名画が食べ物の味や香りと結びついて記憶されるとのこと。自分のおみやげに買い物も推奨・・先ずは美術館行ってみよ2018/06/04
しょうゆ
10
美術を身近なものに感じさせてくれるような鑑賞術です。余計な知識を先に入れてから美術品を見ると、先入観が邪魔するのはよくわかる。記憶を定着させるために必ず飲み食いする、というのは面白いので是非実践したい。私は美術館に行くとグッズを沢山買ってしまうのですが、それが肯定されていたことが嬉しかったです。とても軽妙な語り口でスラスラ読めますが、やや冗長な印象でした。2017/09/03
viola
9
『五感で恋する名画鑑賞術』の改題&再編集。まさしく「五感」で名画を感じるというタイトルの内容が第1章。絵画関連書はそれなりに読んできましたが、五感というのは初耳。でも、音楽や飲食と共に記憶させる・・・というのは、再びそれに触れたときに記憶が呼び戻ってきて何とも心地いいんだろうなぁ。画家も端っこは気が緩むのか、絵画の端の筆使いに注目してみるというも面白そう。美術館で絵ハガキを2枚買っておく、というのは分かる!また買えるものではないし、出したいときに出せないのが絵葉書・・・。2012/09/23
カツ丼
8
美術館初心者にとってはとても良い本。絵画を臆することなく、自分の好きな見方で見ることを勧めている。 例えば、 ・画家の名前は見ない ・好きな順番で見る ・近寄ってみる ・いろんな角度から見る ・お土産を買ってみる ・飲食をする 背伸びして暗記した解説はすぐ忘れるが、自分の好きな見方でいいよと言ってくれているので実践しやすい。 2023/06/27
ランラン
7
絵画のことは右も左もわからない私に興味を抱かせてくれたのが著者の西岡氏。フェルメール展を何回か見に行くまでにしてくれたことに感謝。2023/01/12