ちくま文庫
ぼくが真実を口にすると 吉本隆明88語

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  • サイズ 文庫判/ページ数 294p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480428059
  • NDC分類 910.268
  • Cコード C0110

出版社内容情報

吉本隆明の著作や発言の中から、とくに心に突き刺さったフレーズ、人生の指針となった言葉を選び出し、それを手掛かりに彼の思想を探っていく。

内容説明

世間の俗物たちを糾弾して止まぬ著者が、これまで幾度も読み返し、影響を受けてきた吉本隆明の著作や発言から、とくに心に突き刺さったフレーズ、生きていく上で指針となった言葉を選び出し、それを手掛かりに吉本思想のエッセンスを探っていく。権威や価値観が大きく揺らぎ、将来への不安を抱えて生きる現代人に、自らの力で生き抜く術を与えてくれる一冊。

目次

第1章 生きる―結婚して子供を生み
第2章 闘う―自らを辱めざらんことを
第3章 考える―十年やりゃあいい
第4章 恋をする―籍を入れない男女の関係ってのはさ
第5章 低くする―有能な奴と闘える無能
第6章 認める―僕は敗戦まで軍国主義者だった
第7章 老いる―幸福な老人とかがあると思わないほうがいい
第8章 死ぬ―さようなら、ご機嫌よう

著者等紹介

勢古浩爾[セココウジ]
1947年大分県生まれ。明治大学政治経済学部卒、同大学院政治学修士課程修了。1988年第7回毎日21世紀賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

団塊シニア

19
本書を読むと作者の勢古氏が、いかに吉本氏の影響を受けてるかが理解できる、世の中は幸福な老人ばかりではない、仲間が多い老人ばかりではない、「老いる」のなかでの吉本氏の言葉である。2018/10/20

壱萬弐仟縁

11
思想語録。2005年初出。吉本先生は失業中、パチンコのセミプロだった時期もあるという(38頁)。パチプロ博士がいるご時世に似ているか。左ページに思想、めくって右ページに解説があるスタイル。「労働というのは一種の『刑罰』みたいなもの」(47頁)。45歳~精神的・肉体的刑罰が始まるとのこと(49頁)。これは著者の経験則のようだが。吉本氏は仕事6:遊び4と指摘。ワークライフバランスは難しい。「10年やりゃあいい」(113頁)。僕はOD12年やったので、もうどうでもいいわ。他人に認めろと詰め寄る人生はつまらない。2013/09/03

bittersweet symphony

2
著者による解説というか茶飲み話的な文章は1947年生まれということから鑑みるにちとどうなのかと思いますが、手軽な吉本語録的な本が手元になかったので購入。「人間の情況を決定するのは関係の絶対性だけである」は吉本さんの文章でももっとも有名なもののひとつですが、個人的には下世話な話も含めいろんなことを考えるのに影響を受けているなぁと再認識出来ましたね。2011/05/05

白義

1
うん、本当にいい本。もうそれしか言えない類いの本なのですが野暮なことに感想はもう少しは続けます。吉本隆明の思想的意義とかそういうややこしいのを全部放り投げて、ただ大衆の生に向き合った生活思想家としての吉本さんを、本人の言葉に勢古さんの実に一本気で時に笑える解説で読める豪華な本です。勢古さんの本では会社員の父から息子へに匹敵する大傑作の部類。吉本論としてもこういうアプローチで書かれたものは他にないでしょう。こういう本を書かれた吉本さんは実に幸福な先達だと思います2011/06/08

ピラックマ

0
吉本さんへのラブレター。ちょっと視点を変えた吉本ガイド本とも言える内容で元本をついつい読みたくなる。2011/07/10

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