内容説明
年代別の詩とエッセイなどで編む自選作品集。1970年代~80年代、静かで、深い思索の結晶。
目次
詩集 人名詩集より(握手;スペイン ほか)
詩集 自分の感受性くらい(詩集と刺繍;癖 ほか)
詩集 寸志より(子供時代;高松塚 ほか)
エッセイ(金子光晴―その言葉たち;最晩年 ほか)
著者等紹介
茨木のり子[イバラギノリコ]
1926‐2006。大阪に生まれる。詩人。1953年、詩学研究会に投稿していた川崎洋と詩誌「櫂」を創刊(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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りえこ
23
とても素敵な本でした。文章が美しいです。大好きな詩もたくさん。随筆も良いです。2017/11/08
pinoo
18
叱咤激励の書。僕は詩というものがよくわからないんだが茨木さんの言葉は痛いほどストレートに入ってくるように感じた(収録されてる作品のなかにはよく分からないのも沢山あるけど)。『自分の感受性くらい』を読もうと思って手に取ったが、特に刺さったのは『くりかえしのうた』だった。どちらも精神的な怠惰を戒め自省を迫る言葉だと思った...へこたれそうな時や倦んでgdgdになりそうなときに繰返し読むだろう2017/05/25
呼戯人
17
茨木のり子の詩を知ったのは、高校生の国語の教科書の中でだったが、それをしんみり味わえるようになったのはつい最近のことである。凛々しく雄々しい詩が多い。こころの深い海の底から浮かび上がってきた言葉を平明にとらえるのがとても上手だ。思わず膝を打つ名句も多い。残念ながら亡くなってしまったが、あとには多くの詩が残された。「自分の感受性くらい」とか「わたしが一番きれいだったとき」が好きである。1も3も読みたい。2015/12/04
shoko
12
本書は前半が詩、後半がエッセイという構成。読み進めるにつれ、収録作品の『花ゲリラ』が頭の中で反響していくようだった。人が何気なく言った一言が、本人は忘れてしまうような他愛のないものでも、他人にとっては宝物のようであり得る、という趣旨の詩である。元気がない時、友人の小さな言葉や本で出会う言葉は心の特効薬になり得る。そのことに私自身深い共感を覚えたし、後半のエッセイ(同時代に活躍された文化人のことが生き生きと描かれている)からも、著者が人間が好きで言葉が好きで、だから交流が好きなんだということが伝わってきた。2021/11/27
Book Lover Mr.Garakuta
11
言葉の美しさ、言葉の使い方、言霊の歎美さを味わえる。良く練られた秀面な本である。日本語の美しさを堪能できます2019/02/27