ちくま文庫
芥川龍之介集 妖婆―文豪怪談傑作選

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  • サイズ 文庫判/ページ数 394p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480427427
  • NDC分類 918.68
  • Cコード C0193

内容説明

本所七不思議に育まれ、身近な怪談の蒐集筆録に熱中するかたわら、西欧の怪奇幻想小説を愛読、ときに河童図や化物絵の筆を執った怪異の文豪芥川龍之介。夏目漱石、泉鏡花、柳田國男らに早熟な才能を愛でられ、大正怪談黄金時代の申し子として多面的に活躍した芥川の怪談文芸作品を初めて一巻に集大成。極めつきの名品から知られざる珠玉作、秘蔵の怪談実話ノートたる「椒図志異」も完全収録。

著者等紹介

芥川龍之介[アクタガワリュウノスケ]
1892‐1927。東京生まれ。幼少より和漢の書に親しみ怪異を好んだ。東大英文科在学中に書いた「鼻」が夏目漱石の激賞を受け、教員生活ののちに創作に専念、第一創作集「羅生門」を発表する。以後、王朝物、キリシタン物、開化物など、たえず新機軸につとめ、知的で清新な作風をつくりあげた。睡眠薬により自殺

東雅夫[ヒガシマサオ]
1958年神奈川県生まれ。アンソロジスト、文芸評論家。元「幻想文学」編集長、現「幽」編集長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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藤月はな(灯れ松明の火)

64
芥川龍之介作品にはドッペルゲンガーが多い。彼は自殺する前に自分のドッペルゲンガーを見ていたと言われ、それは私小説とも言える『歯車』や『或阿呆の一生』、『大導寺信輔の半生』にも記述されている。そのため、まだ、自殺も考えていなかっただろう時に編まれた怪談選集に水木しげるの妖怪全集にも載っていた逸話とかも載っていたりする中でドッペルゲンガーの話を見つけるとふと薄ら寒くなりました。後は『妙な話』と『黒衣聖母』の心にぺっとり、と貼りつくような薄ら寒さが好きです。2014/07/09

KAZOO

56
怪談と名はうっているものの芥川には本当の怪談のような話はあまりないと思われます。まあほかの作者も同じような感じのものがあります。でも読んでいると何かやはり精神の奥深くにじわりとくるものがある気がします。とくに中篇である「妖婆」は非常に読み応えがあります。またメモのような「椒図志異」は読んでいて参考になりました。2015/03/25

ホームズ

26
芥川龍之介の怪談は結構怖いな~(笑)『アグニの神』や『妖婆』が好きかな~。後半の英米文学上の幽霊に関する話も良かった(笑)怪談実話ノートも良いな(笑)2012/10/04

miroku

22
怪異に傾倒する芥川。ここが芥川の源流。2016/08/22

かわうそ

15
怪談と呼べる作品を一冊分集めるのは大変だったのか、出来にかなりばらつきがある感じ。「妙な話」「黒衣聖母」「蜃気楼」あたりがお気に入り。2014/03/18

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