ちくま文庫
孫文の辛亥革命を助けた日本人

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  • サイズ 文庫判/ページ数 389,/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480426345
  • NDC分類 222.071
  • Cコード C0121

出版社内容情報

内容は後日登録

内容説明

清朝末期の混乱の極みにあった1911年、中国初の近代革命となる辛亥革命が起こる。その義挙成功の陰には、アジア解放の夢のもとに、革命の指導者・孫文を助けようと一身を賭した多くの日本人がいた。義によって時代を駆け抜けた孫文と宮崎滔天、山田良政・純三郎兄弟の活躍を軸に、日中にまたがる人間交流を緻密に描いたノンフィクションの傑作。

目次

第1部(幻の革命家;孫文と滔天;志士・山田良政;恵州起義)
第2部(蜂起計画;後方基地・東京;辛亥の年;志士の群像)
第3部(滔天の広東行;純三郎との友誼;国共合作;遺言)

著者等紹介

保阪正康[ホサカマサヤス]
評論家。ノンフィクション作家。1939年、札幌市生まれ。同志社大学卒業。出版社勤務を経て著述活動に入る。日本近代史(とくに昭和史)の実証的研究、医学・医療の分野を検証する作品を発表している。第52回菊池寛賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

T F

1
1920年代にアジア主義に立脚した政治家が国政に影響力を持っていたら、日本の方向もだいぶ違ったものになっていただろうし、中国も今のようにはなっていたかったかもしれない。2022/12/06

RuiRui

1
何気なく手に取った本だけれど大変面白かった。孫文スゴイ。宮崎滔天や山田良政・純三郎といった日本人たちは全く知らなかったが、こんなにも革命に関わっている人々がいたとは。犬養毅や、当時、天津総領事だった吉田茂なども登場。最後の演説と言われる神戸高等女学校での、この台詞は興味深い。 「日本民族は既に一面、欧米の文化の覇道を取入れると共に、他面、亜細亜の王道文化の本質を有している。今後日本が世界の文化に対して、西洋覇道の犬となるか、或は東洋王道の干城となるかは、日本国民の慎重に考慮すべきことである」 2013/08/20

チンズ

0
なぜか最近このあたりの本を読み漁っている。孫文が思い描いていた世界が果たして今どれだけ実現できているのかなってふと思う。2016/06/04

MrO

0
あの時、なぜ日本とアジアの間に、不幸な関係しか築くことができなかったのか、日本人が問い続けなければいけない問いだ。TPPとか言っている昨今も同じことだ。喉元過ぎれば、というマスコミや国民のあり方を、そろそろ反省しなくてはいけない。2016/02/24

たぬきのしっぽ

0
保阪さんの本は初めて読んだ。さすが第一人者として活躍しているだけあって、歴史上のことをあたかもその場で見てきたかのように書ける力はすごいと思う。単によく調べるだけではこうは書けないはずで、ノンフィクション作家の面目躍如。まだ事実が判然としない部分への留意も適切で信頼できる。内容的には、まずテーマがおもしろい。辛亥革命にこれほど日本人がかかわっていたとは。その一方で、「都合のいいときには握手を求めてくる」と孫文にいわしめた日本政府、国情にさからえなかった犬養毅など、孫文をめぐる様々な日本人像を見せてくれる。2013/06/17

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