ちくま文庫
完本 カリスマ―中内功とダイエーの「戦後」〈下〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 470,/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480426314
  • NDC分類 673.8
  • Cコード C0195

出版社内容情報

内容は後日登録

内容説明

一代にしてダイエーを日本最大の流通帝国にのしあげ、「戦後最大の成功経営者」の名をほしいままにした中内功は、晩年「戦後最大の失敗経営者」という烙印を押され寂しく彼岸に渡っていった…戦後史の透視図に、中内ダイエーの誕生から消滅までの全軌跡を刻みつけたノンフィクション、ダイエーの産業再生機構入りから解体、中内の死までを新たに加え、ついに完結。ページの向こうに、生きた日本人の戦後史がたちのぼる。

目次

第5部 膨張と解体(裸のラストエンペラー;持ち株会社第一号とローソンの反乱;宮古の怪、福岡の謎;南島のファミリーカンパニー;夢のまた夢)
第6部 懊悩と焦燥(中内ダイエーの一番長い日;インサイダー疑惑の衝撃;堕ちた偶像;幻の流通革命)
第7部 終焉と残照(無念の退場;革命児最後の日々;時代を照らした二つの星;戦後戦記の輝き)
エピローグ 堤清二氏との対話
「完本 カリスマ―中内功とダイエーの「戦後」」のための短いあとがき

著者等紹介

佐野眞一[サノシンイチ]
1947年、東京生まれ。早稲田大学卒業後、出版社勤務を経てノンフィクション作家に。時代をえぐりとるようなルポや、綿密な資料調査と粘り強い取材によって日本近現代史の巨大なテーマに正面から迫る作品を書き続けている。『旅する巨人』で大宅壮一ノンフィクション賞、『甘粕正彦 乱心の曠野』で講談社ノンフィクション賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

筑紫の國造

10
一大流通帝国を築いたダイエーは、ついに終焉を迎える。そしてそのダイエーを築き上げた風雲児、中内㓛もまた、企業経営の第一線から退き、失意のままその生涯を閉じた。上下巻合わせて約1,000ページ超、膨大な文献とインタビューで中内㓛とダイエーの盛衰を描き切って本書は余すところがない。まさしく、中内は戦後が産んだ屈指の「カリスマ」だったと言える。ただ、本書における政治に対する見方はやや紋切り型のジャーナリズムの感は否めない。無理やり現代や将来と比較しなくてもよかった気がする。2023/11/07

newborn

4
下巻に差し掛かって作者の個人的見解が減ってきた為か、より中立的な印象に。裸一貫で財界の代表格にまで上り詰め、産業再生機構によって瞬く間に没落した中内が「楽しいことは一度もなかった」とその壮絶な人生を振り返るとき、感傷的ながら感動してしまった。比較すると上巻とは比べ物にならないほど下巻は内容が薄くなっているのだが、中内という男の欲望むき出しの人格描写が押し出されている為か、進行の停滞しつつある文章もあれよという間に読まされてしまった。2014/05/03

mabodohu2

3
(上下巻まとめて)ダイエーはもちろん知ってたけど、その社長がこんなに苛烈な人だったとはじめて知った。その強烈な個性をもった人物とその人物が作りだした「戦後」を見事に描いていると思う。お勧めしたい一冊。2011/01/22

motoroid

2
ジャーナリストとしての作者の経験は分かるが、ここまで自分の想いに貫かれたノンフィクションは珍しいのでは。経験主義の危うさを垣間見た気がした。セブン&アイの鈴木会長、元セゾンの堤清二氏のインタビューは興味深かった。2010/08/26

hatagi59

1
自分の年齢からか、晩年の躁鬱が激しい落ちぶれていく姿には、あまり興味ないな。 中内家の子息たちは、やはり器量不足だったのかね。 戦前、戦中、戦後数年の部分が一番知りたいな。そこで思想が完全に形作らているはずだしな。2018/02/18

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