ちくま文庫
“雅子さま”はあなたと一緒に泣いている

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  • サイズ 文庫判/ページ数 205p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480426062
  • NDC分類 159.6
  • Cコード C0111

内容説明

いま45歳前後の女性たちは、いわゆる「男女雇用機会均等法」第一世代。男女の別なく仕事や昇進の機会が与えられ、その上結婚も出産もと突っ走ってきた。すべて手に入れたはずなのに、壁にぶち当たっているのはなぜ?そんな女性たちの悩みは、皇太子妃雅子さまの苦しみと共通しているのではないか、という視点から書かれた問題提起の一冊。雅子さまの環境や周りの状況を分析し、一般女性たちも含めて「泣かないための7つの心得」をアドバイスする。その後の状況を解説した、文庫版長いあとがきを附す。

目次

序章 すべてはあの日から始まった―記者会見での突然の涙
第1章 仕事と恋愛―古くて新しい対立(結婚は結婚、キャリアはキャリア;「結婚より仕事」はまちがいか ほか)
第2章 結婚―取り組むべき三つの問題(夫問題―ほしいのは理解者か大黒柱か;実家問題―いつまで親は“味方”なのか ほか)
第3章 子ども―自由にならない存在(出産問題―産まないにしても産めないにしても;育児問題―育児にテストも資格もない)
終章 泣かないための七つの心得(二倍働き、優雅ではいられない;親の問題を引きずりすぎない ほか)

著者等紹介

香山リカ[カヤマリカ]
1960年北海道生まれ。東京医科大学卒業。精神科医。帝塚山学院大学人間文化学部人間学科教授。豊富な臨床経験を活かして、現代人の心の問題を中心に、様々なメディアで発言を続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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noémi

3
雅子さまを代表とする現代女性の心理的葛藤。努力すればその努力は報いられると信じて頑張って来た女性が、その「努力」とは別な方面であれこれいわれたらそれは大変なプレッシャーだろうな。私も長男のヨメなのであの秋篠宮夫妻と皇太子夫妻の葛藤みたいなものはじんわりわかる。皇太子も雅子さまもたぶん悔しい思いをしているだろうなぁと御同情することしきりである。でも雅子様には、幸せになってもらいたい。あんなにすばらしい女性なのだから。2011/02/05

すずめ

0
エリートとして活躍してきた〈雅子さま〉は、女性であるがゆえのさまざまな運命を背負い、生きていくことになった。〈雅子さま〉の心の葛藤は、香山氏のメッセージのとおり、皇室の問題としてだけではなく一般社会の問題としても考えるべき点が多い。

Hiroko Suzuki

0
子供を産むこと、それも男の子を産むことが最大の仕事となる婚家にとついだ一人のキャリア女性。自分のアイデンティティとの戦いに疲れていく姿に多くの女性が共感するだろう。2013/02/10

村上直樹

0
『リカちゃんコンプレックス』『自転車旅行主義』が意外に面白かったので、最近のものを読んでみた。これらの本を出していた頃はそう悪くもないのでは、と思っていた。少なくとも、堅い本を読んだ「お勉強」の成果を散りばめようという努力がみえる。『自転車』巻末の「参考文献」(!)リストを眺めて、私は、これを全部読んだのか、やはり受験秀才だから頭はいいなと感心していた。2012/02/06

penguin

0
図書館。『本の本』経由。スキャンダラスな内容でなく、皇太子妃雅子さまに代表される<父の娘>若しくは、男女雇用機会均等法以降の女性達の葛藤と現状を分析してる良書。 <雅子さま>という象徴的存在をメインに分析してるが故に非常に解りやすいものになってる気がします。象徴天皇制を見事に体現してる今の皇室に嫁いだ結果、現代女性が抱える全問題の象徴となったのはある種の皮肉なような気もしたりしなくもないです。 <雅子さま>が抱える葛藤は、大なり小なり「私」達が持ってるもの。ただ、特殊な環境下にあるが故に「解放」されない辛2012/01/21

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