ちくま文庫<br> 百年の誤読

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ちくま文庫
百年の誤読

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  • サイズ 文庫判/ページ数 466,/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480424945
  • NDC分類 019.04
  • Cコード C0195

出版社内容情報

剥がします、ベストセラーの化けの皮。
ベストセラーは、誰もが面白いと思い、素晴らしいと思った本ばかりか? 2人の読書の鬼が検証した、ベストセラー百年史。 解説:呉智英

内容説明

稀代の本読み2人が、20世紀100年間のベストセラーを読みつくす!徳冨蘆花の『不如帰』や与謝野晶子『みだれ髪』から始まり、渡辺淳一の『失楽園』、五木寛之の『大河の一滴』まで。明治・大正の文豪から昭和の重鎮までを、俎上に載せて語りつくす。意外な本に感動したり、今読むと驚くほどつまらない作品だったり…。読書の喜びを教えてくれる一冊。

目次

第1章 1900~1910年
第2章 1911~1920年
第3章 1921~1930年
第4章 1931~1940年
第5章 1941~1950年
第6章 1951~1960年
第7章 1961~1970年
第8章 1971~1980年
第9章 1981~1990年
第10章 1991~2000年
付録 百年の後読 2001~2004年

著者等紹介

岡野宏文[オカノヒロフミ]
1955年神奈川県生まれ。早稲田大学文学部仏文科卒。演劇雑誌の編集長を経て、現在はフリーライター&エディター。「ダ・ヴィンチ」「せりふの時代」など雑誌に書評や劇評を連載中

豊崎由美[トヨザキユミ]
1961年愛知県生まれ。ライター、書評家。文芸のみならず、演劇、競馬、スポーツ、テレビドラマなどエンターテインメント全般に関心を示し、執筆活動範囲は極めて広い(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

磁石

17
昔は数が少ないからすぐ成れて、今は読み手の感性が鈍麻したので成れた。この頃は携帯電話など、媒体の制限もかかって拍車がかかってきた。というか読まなくなってきた。「ベストセラーに傑作なし」そう言えてしまう悲しい現実がある。基本は酷評、アンチビルドゥングスロマンの『風とともに去りぬ』は酷評、貴種流離譚の『ハリーポッター』シリーズも酷評、サルトルの『嘔吐』は『キモッ!』でいい。改めてダメな部分を指摘されると、少々辛辣すぎるが的は得てる/見えてなかったことに気づかされた。さくらももこのエッセイ集は見たくなるかも。2016/03/19

猫丸

10
20世紀日本で売れた本を読み直す企画なんだが、ルール設定が惜しい。ほとんどノンジャンルで部数だけを指標にしているから「気配りのすすめ」とか「知的生活の方法」などが混入してしまう。だったら池田大作や大川隆法の本も取り上げなければいけないはずだ。そのへんを「逃げ」といわれたらお二人はどうする? であるからして少なくとも「文芸書」とみなされるものに限定した方がよかった。そのうえで「世界の中心で〜」(けものじゃないほう)や「失楽園」(ミルトンじゃないほう)なんかをコキおろすのならわかる。2023/09/26

牧神の午後

9
もう読んでいて爆笑ですよ。20世紀のベストセラーを10年毎に区切って、読んで書評対談。中には現在では入手困難なものが合ったりするのが時の無常を感じる。特に時代が下れば下るほど、馬鹿げた作品が多くなって、著者の毒舌も冴え渡り、こちらも「ですよねぇ」状態。勿論、全部が全部著者達に賛成ではなくって、個人的にハルキやバカの壁は過大評価でしょ?と思うし、北杜夫はやっぱり良いものですよと反論もしたくなるのも愉しい。そして何と言っても自分の知らない楽しめそうな本がまだこれだけある、という喜び!2017/07/29

xx_ko

9
再読。本文中で命名されている「だらしな派」ベストセラーがじゃかすか売れているのは、普段本をあまり読まない層の人たちを書店に向かわせる原動力が、読書欲ではなく、「流行りものはおさえておかんとまずい」「早く手に入れて『それ読んだー』『泣けたー』という輪に入っておきたい」という焦りからなのではないかと思う。売れた=名作でもなければ、売れた=駄作でもない。自分で探して自分で選んで自分の評価基準で評価する。それは本のみに限らない。2010/02/08

ともすけ

7
学校で習う日本文学史が正しいのだとしたらこれはまさに「誤読」と言っていいのでは。どちらが正しいかと言われれば学校で習ったほうが正しいということはまあ確かであろう。こちらは本家の日本文学史があってこそのユーモアあふれる書評といった感じ。正しい?日本文学史解釈があってこそ笑えるというもの。といっても確かにとんでも本が混じっていてそういうことになるかも~と思うのだが(曖昧にぼかす)、本は自分で読んで自分なりの感想を持つことが大事なのでこの本を読んであまり影響されては困るなと思った。それほどの面白さはある。2016/08/23

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