ちくま文庫
警察(サツ)回り

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  • サイズ 文庫判/ページ数 438p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480424785
  • NDC分類 916
  • Cコード C0136

内容説明

昭和三十三年、著者は読売新聞社会部の警察回り記者だった―記者たちの溜まり場となっていたトリス・バー『素娥』のマダム、「バアさん」を軸に展開する豪傑たちの逸話の数々。そして、売血制度根絶のきっかけとなった「黄色い血」キャンペーンの真実とは?若い記者たちの奮闘を通して、「人間が人間として生きていた時代」昭和三十年代の東京を描いた回想録。

目次

第1章 バアさんの回想録
第2章 警察回り無頼
第3章 「東京の素顔」
第4章 “黄色い血”キャンペーン
第5章 深代惇郎の死
第6章 バアさんの血

著者等紹介

本田靖春[ホンダヤスハル]
1933年、朝鮮に生まれる。55年、早稲田大学政経学部新聞学科卒業後、読売新聞社に入社、社会部記者、ニューヨーク特派員などを経て、71年退社。64年には、売血の実態を告発し、現在の100%献血制度のきっかけとなった「黄色い血」キャンペーンを展開する。77年、『誘拐』で文藝春秋読者賞、講談社出版文化賞受賞、84年、『不当逮捕』で講談社ノンフィクション賞受賞。2004年死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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とおる

1
ラスト30ページぐらいでガッともってかれました。朝日のフカちゃんカッコいい。複雑な関係性や時間の前後がありながら、バアさんの半生を流れるような展開で分かりやすく、しかし洒脱に描く。勉強にもなりました。記者にとってはいい時代でしたね。ひいては国民みんなにとってもいい時代であったのではないかとも思う。2012/02/16

とーさん

0
昭和の記者 しかも良い時代の記者の思い出?2017/02/06

Naho Sotome

0
戦後の警察回り記者の、人情話。「新聞界は戦後民主主義の昂揚期に指導的役割りをつとめた余熱をまだ保っていた。言論の担い手である自信と、それに裏打ちされたゆとりがあった」。いやぁ、時代が違うなぁと(笑)。最後はなんだか面倒になって、流し読み。2015/09/04

鈴木正大

0
上野警察署の裏にあったトリスバー「素娥」は新聞記者達の溜まり場であった。ノンフィクション作家になった著者や朝日新聞天声人語の書き手であった深代惇郎も常連であった。ママである新井素子の回顧録を軸に戦後の警察回り記者群像を描いた名作だ。 2014/11/17

kikizo

0
題名を見て、警察周りの記者の暴露的な内容かと思ったが、読んでみてぐいぐいと引き込まれた。新井素子さんの話を軸に、この時代の新聞記者の方々の垣根を越えた付き合いや葛藤・・・映画の「フロント・ページ」にも通じる人間を描いたところが素晴らしい。美談ばかりではなく、本田さん自身の奮闘ぶりもあり、ノンフィクション初読の方にお勧めです。2013/05/03

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