内容説明
勝っても負けても甲子園を取り巻く空気は熱い。なにが阪神ファンをおどらせているのか。阪神への幻想はいつどのようにしてつくられてきたのか。気鋭の批評家であり熱烈な阪神ファンでもある著者が、その正体を歴史的につきとめようとし、独自の視点から浮かびあがらせた愛すべき関西球団の知られざる真実と伝説。知的興奮にみちた野球文化史の好著。
目次
第1章 阪急、南海、そして阪神
第2章 ひきさかれた球団
第3章 プロ野球創世記
第4章 阪神をそだてたもの
著者等紹介
井上章一[イノウエショウイチ]
1955年京都生。京都大学工学部建築学科卒業。評論家。現在、国際日本文化研究センター勤務。専攻は文化史、建築史、意匠論。主な著書に『つくられた桂離宮神話』(弘文堂、講談社学術文庫、サントリー学芸賞)、『南蛮幻想』(文藝春秋、芸術選奨文部大臣賞)など多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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mochizo
1
阪神タイガースのというより、プロ野球の黎明期がよく分かる本です。非常に緻密で面白い本です。実は最初は巨人より阪急-阪神戦の方が人気があったという事や南海が非常に強い時代もあった事も興味深いです。また、阪神が優勝かかった試合で「優勝すると給料上がるから負けてくれ」と球団上層部に言われたという話も中々興味深いですね。もっと多くのひとにこの本読んでいただきたいと思います。2016/07/22
728
0
阪神タイガースの球団史の裏側を紐解く本。創設時の事から当事者の証言等を元に書いてあるので球団史を知りたい方はぜひ。ただ、事実不透明な事もあるので、これが全貌だとは思わない方が良い。