ちくま文庫
医者が病院から逃げ出すとき

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  • サイズ 文庫判/ページ数 217p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480424211
  • NDC分類 498.021
  • Cコード C0147

内容説明

かつて、国によって「医者余り」が喧伝されたことをご記憶だろうか。そのわずか数年後、厚労省は「医者が足りない」と手の平を返した。この変節はなぜ起きたのか?その元凶は医療政策にある。厚労省がすすめた医療費抑制と医局改革のために、最前線の医者たちが現場から逃げ出したのだ。残された勤務医たちの就労環境は苛烈を極め、いま、日本の病院は崩壊の危機に瀕している―。医学界とのしがらみを捨て去った医学博士が、臨床現場の視点から日本の医療制度の限界を報告する。

目次

第1章 果てなく続く病院崩壊(高齢化社会が医療費を押し上げるという嘘;時給二千二百円の外科医 ほか)
第2章 病院評価の難しさ(病院がどんどん倒産する;病院の評価はむずかしい ほか)
第3章 診察室の算盤勘定(特定検診は医療費を抑制しない;粒子線治療器械の全国での設置 ほか)
第4章 医療は健康の敵である?!(健康好きにもほどがある;健康食品は本当に効くのか ほか)
第5章 一寸先の医療を考える(いま開業医が考えていること;医局改革は何をもたらしたか ほか)

著者等紹介

米山公啓[ヨネヤマキミヒロ]
1952年生まれ。作家・医師(医学博士)。専門は神経内科、脳卒中、認知症。聖マリアンナ医科大学第2内科助教授を1998年に退職し、本格的な著作活動を開始。現在も臨床をつづける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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