内容説明
大掃除や引越しの時に古新聞をつい読みふけってしまう。新刊本の洪水に飽き、ベストセラーはできれば買いたくない…そんな自覚症状のあるアナタはすでに「古本病」に感染している。危ない。著者はいかにして古本病にかかったのか。「河童本と蛙本、その正体」「夢に見る古本屋のある町」「わたしの京都青春古本地図」「作家のアルバイト本」…読了するとあなたも立派な古本病患者になれる。
目次
第1章 古本という名の迷宮(河童本と蛙本、その正体;札幌講談社の謎;三冊の「胡椒息子」 ほか)
第2章 古本めぐりで日が暮れて(夢に見る古本屋のある町;視力がよくなる?;こんなテレビ番組作ってください ほか)
第3章 古書を温ねて新しきを知る(Wヤングの漫才人生;国鉄コント;カルピスと朝日新聞 ほか)
著者等紹介
岡崎武志[オカザキタケシ]
1957年大阪生まれ。フリーライター。書評を中心に各紙誌に執筆。書物雑誌「sumus(スムース)」の同人でもある。専門分野は日本の私小説、ユーモア文学、上方笑芸など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ふろんた
22
古本病といっても症例は人それぞれだな。普段行かないところに行くとき、そこに古書店がないかないかググってしまう私も初期症状か。 2014/04/07
たくのみ
10
古書バカ一代、岡崎さんが秘蔵の「雑本」のコレクションを開陳。かっぱづくし、夜汽車づくし、地方の古本屋の魅力、沈没した船から引き揚げた紙で作った「ぬれ紙百科」、古本処分術のいろいろ、「図書館と本屋の使い分け」、しょうもないコント集まで。あえて読みたいとは思えないけど、キラキラした情熱だけが伝わる古書たちの存在。古本の持つ「魔力」が伝わってくる本でした。2015/02/19
蛇の婿
7
一冊の本に歴史あり…古書とは、そのたった一冊の本の歴史を愉しむものでもあるんですねえwいやぁ、作者の岡崎武志さんの古本にかける情熱たるや凄まじく、もう読んでいるあいだ終始にこにこと笑いっぱなしです。本が好きな人が本のことを楽しげに書いたものはどうしてこう素敵に面白いのでしょうか。内容はかなりまともな古本エッセイですが、文章のあちらこちらから本好きに共通するオーラのようなものが立ちのぼっています。さあ、いざ、我も行かん古本屋の旅へと!2011/10/22
じゅんいち
3
千田町の大学堂書店、エイス書房、金座街のアカデミイ書店とか、広島市の古本屋も登場する。なつかし。まだあるのだろうか。タイトルで引いてしまう人も多数いそうだが、実に軽妙なエッセイ。2010/02/14
やまゆ
1
ただタイトルに惹かれてとか装幀がきれいだからとかでも、古本を買ってもいいんですね。そこから思わぬ発見もある。古本に対する視力がよくなる、というのはなんとなくわかります。図書館に行くと本に呼ばれる気がするもんね?2013/03/22