ちくま文庫
大人は愉しい

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 266p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480423559
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0195

内容説明

何かと共通項の多いふたりの大学教授。ほぼ面識のないままメル友となり、芦屋と鎌倉でかわしつづけた交換日記。他者、ネット、映画、教育、イデオロギー、家族、身体、天皇制…深くて重いテーマでも、軽妙洒脱に語り合う。同意してかつナアナアではなく、対立してなお生産的。論じる内容の豊富さもさることながら、大人のコミュニケーション・テクニックを学ぶにも最適の一冊。

目次

ウェブ日記をめぐって
ウェブ日記とカラオケ
対話と論争
他者とコミュニケーション
他者と呼びかけ
正義と「間」
映画的身体と政治的身体
他者の痛み
サスペンスと感情移入
さらに感情移入について〔ほか〕

著者等紹介

内田樹[ウチダタツル]
1950年東京生まれ。東京大学文学部仏文科卒。東京都立大学大学院人文科学研究科博士課程中退。都立大助手を経て、神戸女学院大学文学部教授。専門はフランス現代思想、映画論、武道論。合気道の師範でもある

鈴木晶[スズキショウ]
1952年東京生まれ。東京大学文学部露文科卒。法政大学国際文化学部教授。専門は精神分析学、身体表現論。翻訳家、舞踊評論家としても活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

おさむ

41
2002年ごろにまとめられたおじさん教授のメールによる交換書簡。日本は圧倒的な母権社会だと説く「母性の危機」、知は絶対的でも相対的でもないとする「知性と信仰」型から入ることの大切さを説く「凡人変人教育論」などなど興味深い対論が多く、面白い。白眉は、大学教授が学生に伝授するのは知識ではなく、膨大な知識のなかをどうやって生きてきたか、というある種の生き様とする「インターネットと大学教育」です。内田センセイとがっぷり四つに議論できる鈴木晶センセイもすごいですね。2016/10/17

魚京童!

19
「ね、ビールどっちがいい? アサヒ? キリン?」「キリンしかねーだろ」2014/02/06

佐島楓

18
往復書簡・・・というか、メール交換の形を取った対談集。意外な方向に話題が転がっていくのが楽しかった。内田先生は、良い意味でファジーな方だなという印象。鈴木先生はかっちりなさっていて、明らかにタイプが違うおふたりだった。少なくとも本書では。2011/07/15

大先生

16
いやー内田先生、相変わらず難しいこと書いてますね。鈴木先生も。私はレヴィナスもラカン(フランスの精神科医だそうです。くらづくり本舗の羅漢餅とは無関係のようです。)も読んだことないし、古い映画の話もよく分かりませんでしたが、それでも楽しめました(笑)(←怪しい。笑)まあ、大学教授同士の交換日記ですから、全部理解しようとする方が間違っていますよね。多分。読書は緩く楽しめばいいんです。(はい、逃げました。笑)ところで、鈴木先生の娘さんって鈴木涼美さんなんですね。2021/01/26

たくのみ

13
法政大の鈴木晶さんと内田先生のメールのやり取り本であり、おじさんたちの「交換日記」。ウエブ日記はカラオケと似ている、という。そこにスピーカーを通した「聞き手」の自分がいること、加筆修正の「エコー」がかかることなのだ。他人の歌でも「カラオケ」で変換されたバーチャルなキャラとして聴けるから楽しい、だから他人のブログを見るのも楽しい。おおっ!激しく同意できました。2014/05/28

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/418144
  • ご注意事項