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ちくま文庫
洪恩翊中将の処刑〈下〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 360p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480422705
  • NDC分類 329.67
  • Cコード C0195

内容説明

補給が途絶えるなかで、自国民だけでなく多数の捕虜を管理するという任務は困難を極めた。癒しがたい悲劇を生んだBC級の戦犯裁判は、どう進められたのだろうか。膨大な裁判史料を読みときながら、“武人の矜持”に支えられた道徳律と、実態には関わりなく厳密な確認と証明を求めるアメリカの“リーガル・マインド”との相克をたどり、“文明の衝突”の犠牲となった洪中将の最期を描く。

目次

武藤証言
ヘイズ日記
指揮権
木原証言
無罪申立
論理と論証
判決
聖書
絞首台

著者等紹介

山本七平[ヤマモトシチヘイ]
大正10(1921)‐平成3(1991)年。東京生まれ。青山学院高等商業部を卒業。昭和17年徴兵され、フィリピンで敗戦を迎える。収容所生活の後、昭和22年復員。昭和31年に山本書店を創立し、主に聖書学関係の本を出版する。昭和45(1970)年にイザヤ・ベンダサン名で出した『日本人とユダヤ人』が大ベストセラーになり、第2回大宅壮一ノンフィクション賞を受賞。以後、自らの戦争体験や独自の日本人論をテーマに多数の著作を残す。その業績に基づき、昭和56年、第29回菊池寛賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

金吾

26
◎すごく興味深い内容でした。結論ありきの裁判かも知れませんが、裁判における攻防及び著者たちの分析は読み応えがありました。また最期に片山師に語った言葉は洪思翊中将の信念の高潔さと誇りを感じました。2023/11/06

ホンドテン

1
図書館で、読んだのは山本七平ライブラリーの方。以前から気にしていたが、UB論争を期に読む。要約すれば帝国陸軍で唯一人の朝鮮人将官のあまりに数奇な人生のルポ。読了まで一ヶ月、実に骨が折れる本だった。特に戦犯裁判、おそらく著者は勝者の驕慢な報復的法廷詐術と敗者の論理性の退嬰的欠落の両方を指弾したいのだろう。「補佐責任」というのは作業概念として面白い。2015/02/15

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