ちくま文庫<br> シリコンバレー精神―グーグルを生むビジネス風土

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ちくま文庫
シリコンバレー精神―グーグルを生むビジネス風土

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  • サイズ 文庫判/ページ数 311p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480422538
  • NDC分類 007.3
  • Cコード C0195

出版社内容情報

「シリコンバレーで今何が起ころうとしているのか、この目で見きわめたい。産業の大変革を身体で実感したい」。1994年10月、同地に移住した著者は、ネット革命とバブル崩壊の一部始終を目撃し、マイクロソフト帝国の変質と、リナックス、グーグルの誕生に注視する。技術と経営と投資家の幸福な結びつきと、その背後の「変化を面白がる楽天主義」を余すところなく伝える名著の待望の文庫化。『シリコンバレーは私をどう変えたか』を改題、新規書き下ろし原稿60枚。

[目次]

文庫版まえがき
プロローグ

Ⅰ シリコンバレーの基本を体感する
天才たちが富を創り出す「天気のいい田舎町」/失敗しても返さなくていいお金/氏名欄が空白になった名刺/目に見えないメジャー・リーグ/日本人が少ない理由/「産学一体」の伝統が息づくスタンフォード大学/人生のギアがぜんぜん違う/「第四の林檎」を生み出せなかったアップル/「運」と「偶然」が左右する「就職先選び」/ガレージで発達したコンピュータ産業/「雇用思想」の日米落差/ここならではの「流儀」/待ち時間ゼロ、驚きの病院体験記/経済システムの「セリエA」化

Ⅱ ネット革命とバブル崩壊――同時代体感的ネットバブル考察
不動産事情はまるでバブル期の東京/米国ならではのインターネット革命/生まれつつある極端な「貧富の差」/日本再生のキーワード「EXIT Strategy」/日本のバブルとは違う、米国経済は強靭/生涯に一度訪れるかどうかの機会/日本のベンチャーにはなぜ限界があったか/ネット革命の現状への違和感を超えて/IT革命の真の姿/見直される「ゲームのルール」/株主指向経営への違和感/脱皮を始めた電子立国・日本/ネットバブル崩壊後のVCとVBの行方/質的変化を起こしたベンチャー投資の量的拡大/米国は更なる競争社会へ、避けがたい「苦い味」/ナスダック下落の裏側/いまだ正解なきIT革命の本質

Ⅲ マイクロソフトとリナックス
最も変わったのはベンチャーより大企業/「勝つこと」に執着するマイクロソフト/キーワードは「無料の功罪」/なぜゲイツは司法省と和解しないのか/「無料OS」登場の衝撃/マイクロソフト独禁法違反裁判の本質/Linux開発の創始者、その意外な素顔/Linuxの創始者が語った「本音」/ナードの価値/マイクロソフト裁判、ビル・ゲイツの本心/ソフトウェアに賭けるビル・ゲイツ/資本主義に飼いならされたLinux/「邪魔は許さない」ゲイツ徹底抗戦の論理

Ⅳ シリコンバレーは私をどう変えていったか 
価値を生み出すのは会社ではなくて個人/「変化していく自分」を楽しもうという気分/どんなことでも起こり得る場所/独立や起業を支える「インフラ」/自分の中からどっと流れ出ていく金/あわただしく、のんびりした時間の流れ/「独立」と「起業」はどう違うか/アーリー・リタイアメントのゴール/揺らいだ電子立国・日本/ニュー・エコノミー側に賭ける/新しい冒険の「ほんの始まり」/ジャングルの掟/創業者チームとの創造的対決/正真正銘のベンチャー・キャピタル/シリコンバレーは青年期から壮年期へ/ネットバブル崩壊をもう半年早く予感できたか

文庫のための長いあとがき――シリコンバレー精神で生きる
「シリコンバレー精神」とは/そのときグーグルは何をしていたのか/未来を創造する営みが水面下で続けられていた歴史/起業家主導経済にバブルやモラルハザードの発生は必然/「シリコンバレー精神」だけがメカニズムを補強できる/活況を呈したシリコンバレーでまたバブルが起こるか/「シリコンバレー精神」でモノを書く/「二〇〇一年秋から二〇〇六年夏」のこと/その後の私

[著者紹介]
梅田望夫(うめだ・もちお)
1960年生まれ。慶應義塾大学工学部卒業。東京大学大学院情報科学科修士課程修了。1994年よりシリコンバレー在住。1997年にコンサルティング会社、ミューズ・アソシエイツをシリコンバレーで創業。2000年には岡本行夫氏らとベンチャーキャピタル、パシフィカファンド設立。2005年3月より㈱はてな取締役。IT分野の知的リーダーとして、若い世代からの圧倒的支持を集める。著書に『ウェブ進化論』(ちくま新書)。
ブログは『My Life Between Silicon Valley and Japan』
(http://d.hatena.ne.jp/umedamochio/)

内容説明

「シリコンバレーで今何が起ころうとしているのか、この目で見きわめたい。産業の大変革を身体で実感したい」。1994年10月、同地に移住した著者は、ネット革命とバブル崩壊の一部始終を目撃し、マイクロソフト帝国の変質と、リナックス、グーグルの誕生に注視する。技術と経営と投資家の幸福な結びつきと、その背後の「変化を面白がる楽天主義」を余すところなく伝える名著の、待望の文庫化。

目次

1 シリコンバレーの基本を体感する(天才たちが富を創り出す「天気のいい田舎町」;失敗しても返さなくていいお金 ほか)
2 ネット革命とバブル崩壊―同時代体感的ネットバブル考察(不動産事情はまるでバブル期の東京;米国ならではのインターネット革命 ほか)
3 マイクロソフトとリナックス(Linux)(最も変わったのはベンチャーより大企業;「勝つこと」に執着するマイクロソフト ほか)
4 シリコンバレーは私をどう変えていったか(価値を生み出すのは会社ではなくて個人;「変化していく自分」を楽しもうという気分 ほか)

著者等紹介

梅田望夫[ウメダモチオ]
1960年生まれ。慶應義塾大学工学部卒業。東京大学大学院情報科学科修士課程修了。1994年よりシリコンバレー在住。1997年にコンサルティング会社、ミューズ・アソシエイツをシリコンバレーで創業。2000年には岡本行夫氏らとベンチャーキャピタル、パシフィカファンド設立。2005年3月より(株)はてな取締役。IT分野の知的リーダーとして、若い世代からの圧倒的支持を集める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ntahima

32
IT音痴ではなかった筈だ。それなのに韓国に来て生きるのに忙しく、スマフォ、タブレット時代に完全に乗り遅れてしまった。ところが先日Nexus7を購入したことがきっかけとなり、またITに興味を持つ。活字派の私としては“失われた6年の空白”を埋めるべく、何冊か読んでみることにした。副題にグーグルが出てくるが、本の内容はシリコンバレーからの現地報告である。96~01年までを扱っているので、今は亡き懐かしいベンチャーやソフトの名前に涙ぐむ。内容は古い。しかしシリコンバレーを理解する為にはここから始めるべきだと思う。2013/06/24

DonaldTrump

8
はてなブログの会社を起業した人の一人である著者が、東京とシリコンバレーを往復して起業する前半時代を回想した名エッセイ。ユニクロ創業者の自伝『一勝九敗』や、世界最強小売業ウォルマートの創業者の自伝『私のウォルマート商法』に匹敵する名著でもある!スマートフォン・SNS産業勃興という形で既に始まっている、IT起業第四世代の波に乗るなら必読!2012/02/17

baboocon

6
梅田望夫さんが1996~2001年のシリコンバレーを直に体験しながら感じたことをつづった手紙をまとめた1冊。その時々に書かれた文章なので振り返ると誤りな意見も含まれているが、それだけに後付けではない生の感触が伝わってくる。ベンチャーキャピタルの資金で、起業家が日本のように自己破産を恐れたりせず次々と新規事業に挑んでいける新陳代謝の活発なビジネス環境を目の当たりにしていれば、著者のようにウズウズしてしまいそうだな。まだ海のものとも知れなかったGoogleについてわずかながら触れている箇所もあって面白い。2013/06/24

thinkeroid

3
傑作ルポ。事件現場で肌に感じたことを、具体的でありながら簡潔に纏めている。linuxが資本主義に飼い慣らされた事を、RNA新大陸の話に重ねて私は見ている。2009/06/19

たいそ

2
1996~2001ごろのシリコンバレーの様子のクールなレポート。シリコンバレー精神をあらわす「マドル・スルー」「テネーシャネス」とは何か。「ナード」、「仮の成功」といったところが興味深かった。2012/05/18

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