ちくま哲学の森 〈1〉 恋の歌

ちくま哲学の森 〈1〉 恋の歌

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  • サイズ B6判/ページ数 424p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784480300010
  • NDC分類 108
  • Cコード C0310

目次

紅りんご(サッフォー)
恋愛天文学(子夜)
媚薬(J・ベディエ)
シラノ週報の場(ロスタン)
コハル(モラエス)
前の妻・今の妻(吉野秀雄)
日記(宅嶋徳光)
宝石の声なる人に(岡倉天心・プリヤンバダ)
エロイーズよりアベラールへの願い(エロイーズ)
わが沈黙の共謀者よ!(キルケゴール)
セックス対愛らしさ(D・H・ロレンス)
恋愛(P・レオトー)
予審調書(阿部定)
恋(正岡子規)
プラクリチ(幸田露伴)
鯉魚(岡本かの子)
じいさんばあさん(森鴎外)
好色(芥川龍之介)
三色の娘(レチフ・ド・ラ・ブルトンヌ)
恋愛について(スティブンソン)
「いき」の内包的構造(九鬼周造)
『葉隠』と『わだつみ』(橋川文三)
ドン・ジュアン/女房学校(アラン)
ソークラテースの話(プラトン)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ダイキ

2
「一体、日本には恋愛はあつても恋愛論はないといふのが僕の考へである。ちやうど、『言霊の幸ふ』国でありながら修辞学がなく、『惟神』の国でありながら神学らしい神学がないのと同じやうに、記紀万葉以来、男女相聞の心ばへにおいてすぐれた達成を示しながら、日本人は、恋愛の哲学をもつてゐないのである」「ある国文学者は一年で源氏の全帖を学生に読ませてゐるといふが『源氏を読んだあとの女性と、読まない女性とでは恋の心持がハッキリちがつてゐる』といつて、彼のクラスの少女たちを礼賛してゐる」〈『葉隠』と『わだつみ』/橋川文三〉2016/11/06

hitsuji023

1
「コハル」「前の妻・今の妻」「日記」「恋愛」が心に響いた。コハルの物悲しさ、日記はもし自分だったらこんな文章書けるだろうか(決して書けない)とかその時代と現代の自分を対比して考えさせられる。恋の歌という題からいえばポール・レオトーの「恋愛」が一番しっくりきた。「恋愛は、専ら肉体の情であり、肉の魅力であり〜」とはっきりいうところに共感した。そのほかの警句も面白い。2021/07/31

清明

1
思っていたのとは内容が違った。人の恋を覗き見るのはどうにも尻の据わりが悪い。…が、これはこれで面白いものもあった。阿部定の予審調書にある、「事実」として記された狂愛、モラエスの、同情を突き抜けた慈愛、D.H.ロレンスの、セックス分析論、恋、というよりは、様々な「愛」がここにあった。2012/04/04

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