出版社内容情報
二十一世紀は崩壊の徴候とともに始まった。国際関係、経済、環境の危機に対して、絶望するのではなく、緊急性をもって臨むことを説いた警世の書。
内容説明
国際関係、経済・金融、自然環境…、21世紀はそれらが崩壊する徴候とともに始まった。人々の協調を困難にする精神風土のなか、われわれは獲得した知識と理想をどのように受け継いでいけばよいのか。文化は生存を可能にする知的で道徳的な道具を提供できるのか。方位磁針はない。だが、解決策を見つけなければ、人類が乗り合わせた筏は沈む運命にある。アラブ諸国がたどってきた歴史、移民への対応に取り組む現代ヨーロッパの経験、超大国アメリカの役割を見据えつつ、著者は、われわれが今なすべき使命を説く。絶望ではなく、緊急性を訴えた警世の書。文庫オリジナル。
目次
1 いつわりの勝利
2 さまよえる正統性
3 想像力による確信
エピローグ 長過ぎた前史
著者等紹介
マアルーフ,アミン[マアルーフ,アミン] [Maalouf,Amin]
1949年レバノン生まれ。ジャーナリスト、作家。祖国の内乱を機に76年、パリに移住した。『アラブが見た十字軍』刊行後は創作に専念、88年、『サマルカンド年代記』でフランス新聞協会文学賞、93年、『Le Rocher de Tanios(タニオスの岩)』でゴンクール賞を受賞した
小野正嗣[オノマサツグ]
1970年、大分県生まれ。小説家、比較文学者、フランス文学者。早稲田大学教授。東京大学大学院総合文化研究科言語情報科学専攻博士課程単位取得退学。パリ第8大学にてPh.D取得(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。