出版社内容情報
文学こそが自らの発想の原点という著者による世界文学案内。深い人間観・歴史観に裏打ちされた温かな語り口で作品の世界に分け入る。
内容説明
人はなぜ小説を読むのか。父から娘への手紙という形をとって、本書ではさまざまな小説の中に人生の“隠れた小径”を探ってゆく。「家族に対するわだかまり」「自分にひそむかたよりの感覚」「人間の金銭欲とは」などの身近な切り口から、世界の代表的な文学を取り上げる。ドストエフスキー『罪と罰』、トルストイ『戦争と平和』から、デュラス、モラヴィア、カルペンティエールまで、作品の大筋と読みどころを紹介。深い人間観・歴史観に裏打ちされた温かい語り口で、作品の豊饒な世界と、文学を読む愉しみを語る。はじめて小説の扉を開く人のための格好の入門書。
目次
1(トーマス・マン『トニオ・クレーゲル』―自分にひそむかたよりの感覚;カフカ『変身』―家族に対するわだかまり;バルザック『従兄ポンス』―人間の金銭欲のすさまじさ;スタンダール『パルムの僧院』―情熱によって行動する人間のけだかさ ほか)
2(ギュンター・グラス『猫と鼠』―戦争で消えた友への鎮魂歌;フィリップ・ロス『狂信者イーライ』―ユダヤ人自身の反撥と吸引;ソール・ベロウ『犠牲者』―被害妄想の悪夢;アラン・シリトー『屑屋の娘』―庶民のなかの“生”の瞬間 ほか)
著者等紹介
渡辺京二[ワタナベキョウジ]
1930年京都生まれ。旧制第五高等学校を経て、法政大学社会学部卒業。評論家。河合文化教育研究所特別研究員。主な著書に『北一輝』(毎日出版文化賞受賞、ちくま学芸文庫)、『逝きし世の面影』(和辻哲郎文化賞受賞、平凡社ライブラリー)、『黒船前夜』(大佛次郎賞受賞、洋泉社)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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KAZOO
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