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ちくま学芸文庫
一休・正三・白隠―高僧私記

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  • サイズ 文庫判/ページ数 245p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480093806
  • NDC分類 188.82
  • Cコード C0115

出版社内容情報

乱世に風狂一代を貫いた一休。武士道を加味した禅をとなえた鈴木正三。諸国を行脚し教化につくした白隠。伝説の禅僧の本格評伝。

内容説明

一休宗純。女犯、淫酒、風狂三昧の生を赤裸々に詩にのこした伝説の禅僧。乱世に五山の権力仏教に反旗を翻し、東北から九州まで一所不在、苦難困窮の庶民と同じ地平を歩んだ。鈴木正三。武人の経験を出家生活に生かした異色の生涯。大坂夏の陣ののち感ずるところあり出家したが、武士を捨てても世は捨てず、庶民教化につくした。白隠。自在奔放な禅画で知られる臨済禅中興の祖。堕地獄から逃れるために出家、貧困と飢饉の巷でひたすらな坐禅と説法行脚に明け暮れた。―矛盾と罪苦に悩み、庶民のなかで禅を極めた異端の高僧三人。その思想と生涯を共感をこめて描いた本格評伝。

目次

一休のこと
再び一休のこと
鈴木正三
白隠

著者等紹介

水上勉[ミズカミツトム]
1919‐2004年。作家。福井県生まれ。9歳で京都の臨済宗相国寺の塔頭に徒弟として入る。病気、貧困などに見舞われながらも志をすてず、宇野浩二に師事して小説を書き続ける。処女作は『フライパンの歌』。61年『海の牙』で日本探偵作家クラブ賞受賞、『雁の寺』で直木賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

零水亭

10
(2011年頃、読みました)①一休、白隠は詩、画など文学面でも有名ですが、鈴木正三(出家前は三河武士)は岩波文庫で戦時中に『驢鞍橋』が出て、大森曹玄『参禅入門』に紹介されているものの、失礼ながらかなりマイナーな存在と思いますが、彼に注目したのは凄いと思います。 ②三人に通じるのは、語録の提唱・偈頌・画にとどまらず、白隠の坐禅和讃など、在家信者向けに分かりやすい著書も書いたことでしょうか? ③水上氏の作風に通じるものがあるのか(…特にエロス的な意味で…)、一休禅師の章が最も精彩を放っていたように感じました。2021/04/24

Hiroshi

6
禅門の異端の歴史として、一休宗純・鈴木正三・白隠慧鶴を正確な資料に基づき評伝したもの。著者は直木賞作家であるが、禅寺の小僧をしていた経験がある。臨済宗は、栄西により鎌倉時代に日本に伝えられた。室町時代になると、鎌倉五山と同じように、将軍家により京都五山(南禅寺・天龍寺・相国寺・建仁寺・東福寺・万寿寺)が選ばれた。五山文化が流行っり、高僧は将軍の腹心となり、権力を持ち、禅の修行が疎かになった。純禅復活を目指し南浦紹明の弟子宗峰妙超らが大徳寺・妙心寺を開山した。だが大徳寺・妙心寺も官寺となり、純禅は衰退した。2019/06/11

やま

2
一休ってこんな人だったんだ。全く知らなかった。禅僧で奥さん子供がいたなんて。。 鈴木正三という僧侶らしからぬ名前で、武士だった人。女性に対する見方(偏見か)をかなり深く追求するのは、やはり水上勉ならではのこと。 白隠はとぼけた絵を書くと言う印象しかなかったけど、ちょっと違う面を垣間見た。2014/07/11

ishii.mg

0
禅、まったくわからん。が人としての一休はなかなか面白い。正三には共感起こらず、白隠もまたいまいちだった。2023/04/22

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