出版社内容情報
内容は後日登録
内容説明
受験技術をみがけば、大学には受かる。でも「点が取れる」ことと「読める」ことは、実はまったく別。設問から眺め、問題文の型を見抜いて効率的に解答すれば点は上がるが、「読む力」「考える力」は培えない。しかし社会に出れば、「判断と根拠をきちんと展開した文章が書けない」「自分の意見が好き/きらいしか言えない」「そもそも文章が読めていない」現実に突き当たる。ではどうすれば「読む力」がつくのか?読んでほんとうに理解したうえで自分の思考を紡いでいくにはどんな訓練をすればいいのか?読み込む技術、考える力・書く力を鍛え、問題解決力をつけるための徹底講座。
目次
第1講 知識を理解に変える
第2講 事実と判断―ある教室風景を題材に
第3講 事実と判断―ある教室風景を題材に(続)
第4講 「私は馬鹿です」
第5講 人の軌跡に読みとるべきもの
第6講 人の軌跡に読みとるべきもの(続)
第7講 眼を被うヴェール
第8講 行きなずむ想念
第9講 あるべからざる者として
著者等紹介
今野雅方[コンノマサカタ]
1946年宮城県生まれ。東北大学建築学科、早稲田大学大学院(仏文学)修士修了。ミュンヘン大学東アジア研究所専任講師等を経て、現在、NPO日本論文教育センター代表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
masabi
20
【要旨】引用された文章を筆者のテキスト解釈を通じて「深く」読む術を学ぶ。【感想】方法論は〈一字一句の検討→疑問や引っ掛かりを見つける→それらを手掛かりに解釈を加える→自身の認識枠組みを変える〉というもの。小説、エッセイ、歴史書と幅広い文章を対象としている。筆者の「読み」と比べると自分のはただ文字を目で追う程度のものだった。2016/12/12
Arisaku_0225
8
斜め読み。普段あんまり考えず文面通りに鵜呑みにしている嫌いがあるので手に取ったのだが、実際読みながら思考することって難しい。思考してると本から離れ、字を追うだけだと理解が出来ない。本書を読んでる時にも章(内容)ごとで「深く」読むことができたとこと出来なかったところがある。本書は実際の書籍を例示しながら実際にどうしていくのかを示そうとしているが、それが自分にとって理解の助けとはならなかった。「斜め読みだからだろ」全くもってその通りです。いつか腰を据えて読みたい。2023/06/23
k.m.joe
6
実に細かく考察されている。難解と言えば難解だった。文章を更に細かく読もうという気になっただけでも良いのかな。2015/10/30
こんでん
3
文章を読むこと・文章を書くことへの真剣さがひしひしと伝わってきました。 自分は本を読んでも「なるほどわかった気がする」ぐらいで満足してしまうのですが、この著者はそんな読み方を許してはくれません。一語一句、本から読み取ることができる「具体」を最大限にかき集めて、作者がなぜ文章を書いたのか、作者の中にある前提とは何かを読み取っていく。その過程で、自分の中にある前提や価値観をも刷新していく。 それこそが読書だという。 2019/08/12
ホムサ
3
正直、難しい。 疑問や引っ掛かりを見つける→それらを手掛かりに解釈を加える→自身の認識枠組みを変える という流れは分かるが、定義をもう少し明確にわかりやすくしてほしかった…。 もう1回読んで見よう。2017/07/31