ちくま学芸文庫
女犯―聖の性

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  • サイズ 文庫判/ページ数 269p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480092458
  • NDC分類 185.7
  • Cコード C0115

出版社内容情報

内容は後日登録

内容説明

「女犯」とは、性行為を絶たねばならない仏教の出家者が、戒律を破り女性と性的関係を持つことをいう。日本で、僧侶における性と犯罪と刑罰はどのような変遷を辿ってきたのだろうか。そこには表向きの戒律からは見えてこない、どろどろとした現実の歴史があった。受戒制度の確立以後、国家法、武家法などによって厳罰・極刑が科されても、絶えることなく起こりつづけた女犯。古代・中世・近世におよぶ膨大な史料を丹念に読み解き、妻帯・密通・強姦・男色など女犯の全貌を初めて実証的に解明、出家の世界の人間的な苦悩を見据えて、禁じられた性愛の真相に迫る、類稀なる仏教史。

目次

第1章 性の戒め(出家のはじめ;「僧尼令」と性 ほか)
第2章 古代における僧の女犯(戒律における婬欲の規制と罰則;梵網戒の規制 ほか)
第3章 中世における僧の女犯(戒律復興のきざし;律学の研鑽 ほか)
第4章 近世における僧の女犯(多彩な律宗の再興;法度などによる規制 ほか)

著者等紹介

石田瑞麿[イシダミズマロ]
1917‐99年。北海道旭川市の浄土真宗本願寺派の寺院で生まれ、1941年、東京大学文学部印度哲学梵文学科卒業。文学博士。1985年、仏教伝道文化賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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こひた

0
敬虔な専門家ですら、性欲を禁欲により統制することは叶わない事例が多数挙げられる。さて、賢者は歴史に真似ぶらしいが‥2013/06/29

紫暗

0
タイトルは「女犯」ですが、内容は女犯にかかわらず、僧が戒律をどうとらえてきたか全般が書かれています。そもそも戒律がもたらされたのはいつなのか、それは本当に守られてきたのか?守らなかった場合はどうなったかなど、古代から江戸に至るまでの間の事例を取り上げて丁寧に説明してあります。女犯を中心に進んでいくので他の戒律については詳しく書かれてはいませんが、当時の僧尼の実態が見えて面白かったです。2012/06/22

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