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ちくま学芸文庫
無限解析のはじまり―わたしのオイラー

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  • サイズ 文庫判/ページ数 422p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480092250
  • NDC分類 413
  • Cコード C0141

内容説明

無限小と無限小の比?!虚数の対数?!まだ無限小や虚数の存在そのものが疑われていた時代に、ひとりオイラーはどのような数学世界を見ていたのか。彼は18世紀までのさまざまな数学的発見に的確な意味と位置を与え、それをもとにいくつものジャンルで近代数学の基礎設計図を描いた。その論文は生涯に800篇を越えた。本書は「いちばん初めの物語を紡いだ人」オイラーの数学的センスに直接触れ、数学が生まれる瞬間をさぐった原典講読。今回は、無限解析、数論、複素解析の3つのテーマに絞った。ていねいに原論文を読み解き、書簡をひもといて新しいオイラー像が描かれる。文庫版書き下ろし。

目次

1 無限解析のはじまり(近代数学の建設者;無限の世界;曲線の根底にあるもの ほか)
2 オイラーの数論(バシェのディオファントスとサミュエルのディオファントス;フェルマからオイラーへ;素数の形状に関するラグランジュの理論 ほか)
3 ベルヌーイの等式とオイラーの公式―複素解析の誕生(ベルヌーイの等式;ライプニッツとベルヌーイの論争;対数の無限多価性の発見 ほか)

著者等紹介

高瀬正仁[タカセマサヒト]
1951年、群馬県生まれ。九州大学大学院数理学研究院准教授。専攻、多変数関数論・近代数学史。数学書の翻訳などで2009年度日本数学会出版賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

2n2n

1
近代数学史の最重要人物の一人であるオイラーについて、無限解析(つまり微積分)・数論・複素解析という3つの切り口で語った一冊。『数学的発見への第一着手は、どこまでも個人的としかいえない強固な心情です。真理の存在を確信する心情のないところに数学的発見はありえません。(中略)数学の世界におびただしい数の発見をもたらしたオイラーは、発見の困難をだれよりもよく知る人なのでした。(p278-279)』2013/12/08

墨桃

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ほとんど理解できないまま読了。。何をどうするとこのように思考が展開するのか。展開に至るまでにどれほどの思索が必要なのか。。ぞっとするような深淵が口を開けているのが見えるのだけど、その深淵がいかに魅力的なことか。 でも理解したと思える瞬間は今生では来ないと思ふ。2014/06/18

Steppenwolf

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G本書は絶版となっており古書市場において法外な価格が設定されている.それゆえ図書館で借りて読み終えた.オイラーの偉業の一部を3つに分けて原典に即して読み解くスタイルで書かれている.対数の無限多価性は大学で習うオイラーの公式を見れば明らかである.しかし,オイラーは対数の無限多価性をライプニッツとベルヌーイの見解の相違を解消すべくこちらを解決する途中で有名な公式を得たのである.高校生一年生で対数を習ったとき理解できなかった.しかし数学の創造者たちは300年前から負の対数まで議論していた.その他微積分と数論.2021/03/19

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