内容説明
仏陀釈尊の生涯を編年的に裏づける資料は実はきわめて乏しい。その中にあって、釈尊の入滅に至るまでの最後の数ヶ月の出来事は、弟子たちにとって強く印象づけられたので、『涅槃経』として記録された。北伝としては、中央アジア出土梵語断片一本と漢訳四本が現存し、チベット語訳と漢訳との律部数節も内容的に梵語断片と相応する。南伝としては、パーリ語の長部経典の中に一本収められている。本書『涅槃への道』はパーリ語本の本文に準拠し、上記の北伝の諸資料をも参照して、仏伝の中の白眉と称えられる『涅槃経』の世界を余すところなく解明している。
目次
ヴァルシャカーラ大臣との対話
ビクたちへの教え
戒・定・慧の教え
戒・定・慧の教え
シャーリプトラの求道心
戒・定・慧の教え
戒についての五つの教え
パータリ村の都市建設
四聖諦、戒・定・慧の教え
法の鏡、戒・定・慧の教え〔ほか〕
著者等紹介
渡辺照宏[ワタナベショウコウ]
1907‐77年。1930年、東京大学文学部インド哲学科卒業。専攻、インド哲学・仏教(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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