内容説明
哲学的に思考するとは、西洋諸思想の紹介や研究の謂いではない。現代を生きる私たちが、身近な現実の諸問題と向き合って、そこから、いかに人間的な生き方の筋道を立てていったらいいのかを、基本から考え直すことではないか。日常の生活実感や関心から出発しながら、人生観や世界観上の問題を探究すること、私たちの存在経験を凝縮させ精練していくことで、新たな哲学的な視野や見方は提起されてきた。哲学的で根源的な思考が、いま開始する。
目次
現代とはどういう時代か
科学とは何か
技術の光と影
自然の生命の大切さ
脳と心
人間の内面性
生きる根拠
悪の問題
行為の規範
人生の苦悩について
情念の問題
死について
歴史のゆくえ
祈りと希望
神はあるか
著者等紹介
渡邊二郎[ワタナベジロウ]
1931年生まれ。東京大学文学部哲学科卒業。東京大学文学部教授、放送大学教授を経て、東京大学名誉教授、放送大学名誉教授。専攻、哲学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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きんちゃん
3
感動した。とても良い本だと思う。読みながら赤線引きっぱなし。著者の深い思索と人生に対する真摯な態度に感銘を受けた。あとがきに書いているとおり、本書は「現代という時代の中で、私たちの周囲に出現する様々な社会的問題に心を痛めながら、この世の中で、よりよく生きようとして、人間の在り方について思い悩み、自分自身としても、できるだけ充実した人生を送ろうとして、日夜努力している多くの読者の方々と一緒になって、人生観や世界観上の諸問題について、ささやかながら、考えを巡らしてみようと思って書き記された著述である」2014/07/09
オランジーナ@
2
ひどい本。読みにくい、引用だらけ、根性論2021/06/30