内容説明
無限の教え。今、もっとも読みやすく信頼できる唯一の釈尊伝。
目次
前世の物語
仏陀の生誕
太子の入城
太子の環境
太子の教育
太子の結婚
太子の瞑想
太子の出城
出城直後の太子
ボサツの宗教体験〔ほか〕
著者等紹介
渡辺照宏[ワタナベショウコウ]
1907‐77年。1930年、東京大学文学部インド哲学科卒業。専攻、インド哲学・仏教。深い学殖と広大な視野に立ち、厳正な記述による多くの名著、名論文を残し、印度学・仏教学の基礎的研究に数々の輝かしい成果をあげる。また、一般の仏教に対する正しい知識と理解の普及につくす
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感想・レビュー
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夜明けの猫
1
現仏教で伝えられる釈迦の物語は、歴代仏教徒達の手により、尾鰭背鰭が付いたり、悪く言えば真実の伝記は歪められている部分がある。だが、本書は残された史書による史実によって、真実の釈迦の姿を浮き彫りにするという、誰も無し得なかった正統な伝記を説いた。釈尊の偉大な生き様と正確な教えが本書で語られている。〝新〟を冠したのは伊達では無い。現宗教の枠を大きく逸脱し、衆生救済を成し遂げた真実の釈迦の姿を説いたが故、ここに新たな釈迦の物語とするものなのである。2019/08/03
やまえつ
1
いわゆるブッダの伝記である。「新」と付けた意味は書かれていないが、執筆当時神話的要素を構成の付加と見なし排除する仏伝が流行っていたのに対し、神話的表現にこそ宗教的で深遠な意味が含まれているのだという反論の意味がこめられていたのかもしれない。よくある仏伝には書かれていないようなことが書かれており、楽しめた。2009/03/01