内容説明
B.C.8~4Cの初期ギリシア世界に、万物の始まりや人間のあり方などを総体的に捉えようとして考え抜いた哲学者たちがいた。本書は、彼らの生涯とその著作断片を集めた唯一の基本文献として名著の誉れ高い、ドイツの碩学ディールスとクランツの編纂本を底本として、そのなかから最も重要な15人を選び、平明かつ明快な訳文に訳注を加えて文庫版全3巻にまとめたものである。ハイデッガーにより、存在の故郷として望郷されたソクラテス以前の初期ギリシア自然哲学の本来の姿を現代に蘇らせ、近代世界を決定的に規定するにいたった主観性原理によって隠蔽された存在の真理をあらわにする。第3巻は、レウキッポスとデモクリトス2人の原子論者を収録。
目次
レウキッポス(生涯と学説;著作断片)
デモクリトス(生涯と学説;著作断片;倣作)
著者等紹介
日下部吉信[クサカベヨシノブ]
1946年京都府生まれ。現在、立命館大学文学部教授。専攻は哲学史
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。