ちくま学芸文庫<br> ドイツ悲劇の根源〈下〉

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ちくま学芸文庫
ドイツ悲劇の根源〈下〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 414p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480084941
  • NDC分類 942
  • Cコード C0110

内容説明

「根源」へのまなざしが、「ドイツ・バロック悲劇」という天窓を通して見る、存在と歴史の「星座(コンステラツイオーン)」―『ドイツ悲劇の根源』は、この「星座」のきわめて精緻な叙述である。バロックの言語形式との格闘のなかで、言語哲学と歴史哲学が、理念と現象が、ギリシア悲劇と近代悲劇が、英雄の神話的生と被造物の歴史的生が、メランコリカーとハムレットが、象徴とアレゴリーが、音声と文字が、神と悪魔(サタン)が、さまざまに火花を散らしながら出会う。哲学的批評の方法論、悲劇論、メランコリー論、アレゴリー論から成る1920年代のこの名著に、「運命と性格」、「暴力批判論」、「カルデロン・ヘッベル論」ほかの関連論考・資料を加えた、文庫版新訳。

目次

第2部 アレゴリーとバロック悲劇(擬古典主義における象徴とアレゴリー;ロマン主義における象徴とアレゴリー;近世アレゴリーの根源 ほか)
付 参考資料(『ドイツ悲劇の根源』の「序」;近代悲劇とギリシア悲劇;近代悲劇とギリシア悲劇における言語の意味;運命と性格 ほか)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

34

14
ただでさえややこしい議論が、現象レヴェルとメタレヴェルでの理論が混成してしまっていてよくわからんというのはカール・クラウス論などとおなじ。そのせいか、「認識批判序説」や「歴史の概念について」みたいな極度に凝縮されたテクストの方が、むしろわかりやすいというのはベンヤミンならではの困った事態。2回読んでみてわかったのは、たぶん3回読んでも完全な理解には至らないだろうということ。ただし概念の図式的な配置関係は頭に入ったとおもうので、別のテクストを読むときにはもっとすんなり読めるだろうとそろそろ期待したい。2017/03/08

井蛙

2
ベンヤミンがどのような視点に立って、どのような動機を持って、ドイツ・バロックなどという遺物を掘り返しているのかということを常に念頭に置いておかないと、読者はたちまち埃を被った骨董品の下敷きになってしまうだろう。象徴の未成熟児のように扱われていた〈アレゴリー〉に、彼が自立的な価値を与えるとき、それに内在する根源的な未完結性は、歴史の終末から見晴るかした際の、逆説的な過去の総決算、すなわち救い出しとなる。こんな一見循環論法的な、手妻めいたロジックには、著者の痛切な希望が賭けられているように思うのである。2021/06/19

ぷほは

2
アレゴリーの面白さは「屍体の産出は、死の側から見れば、生にほかならない」(140頁)といったように、思考が思考する無限反省をある程度具体的に見せることができる点で、その散逸する声の谺が象徴と異なる、らしい。結合を意味する象徴と分離を意味する悪魔の対比から、言葉の断片化の形式が問われるような話運びが、カルデロンの『げに恐ろしき怪物、嫉妬』におけるマリアムネの「紙の折り目が教えてくれる、/折り目と折り目が合わさって/たくらみの言葉をつないでくれる」(323頁)という説明に繋がり、状況付置の思考が跡づけられる。2018/08/20

瀬希瑞 世季子

1
「〔神学的-政治的断章〕」「暴力批判論」のみ2022/09/26

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