出版社内容情報
なぜ人はアートに感動するのだろうか。モネ、ゴッホ、フェルメール、ポロックなどの名画を題材に、人間の脳に秘められた最大の謎を探究する知的冒険の書。
内容説明
人はなぜ、美しいと思い、感動するのだろうか。モネ、ゴッホ、セザンヌ、モンドリアン、フェルメール、ポロックなど、歴史に名を残す芸術家はなぜ偉大なのか。本書は、脳科学や心理学における最新の研究をもとに、脳が美をどのように感じるのか、人にとって芸術はどのような意味があるのかについて論じてゆく。気鋭の脳研究者が、人間に秘められた最大の謎を探究する知的冒険の書。
目次
第1章 アートの脳科学とは何か
第2章 脳の中に美を探して
第3章 アートの進化をたどる
第4章 創造性の源泉―脳の発達と病
第5章 アートに習熟する脳
第6章 アートの法則と美の行方
著者等紹介
川畑秀明[カワバタヒデアキ]
1974年鹿児島県生まれ。2001年、九州大学大学院人間環境学研究科博士課程修了。博士(人間環境学)。日本学術振興会特別研究員、ロンドン大学神経学研究所研究員、鹿児島大学准教授を経て、慶應大学文学部准教授。専門は認知神経科学、感性心理学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
青蓮
107
専門用語が多くて少し難解でしたが、美術・アートが好きなのでとても興味深く読みました。本書は人が美をどのように感じているのか、アート・芸術品を見た時に脳はどのような動きをしているのかを脳科学的に分析したもの。訓練をすれば、鳥類でも絵の識別、美醜の区別がつくというのが面白い。「観察者にとって秩序を見いだすのがあまりにもやさしかったり、あるいは規則的な関係をみいだすことができないと、その対象は美的な魅力を欠く。したがって美的対象は、複雑すぎず、また単純すぎない程度の秩序をもつものでなければならない」2016/04/04
tetuneco
11
久々のコメントなし、でお願いします。2013/05/31
jjm
10
なぜ美しいものとそうでないものとを判別できるのか?皆がすごいというピカソの絵を見て私は何も思わないのだから、絶対的な美なんてものは存在しないと自分の中で解決していたことを途中思い出した。AIが美人を判断するロジックは今のところパーツの大きさやパーツ間の距離(バランス)がいわゆる美人と言われる人のパラメータと比較してそこに収まっているかで判断しているらしい。…ということは本書では述べられておらず、タイトル通りの学術的な話がメインなので、そもそも美とは何かを知りたい方は別の書籍が適していると思う2021/05/16
多聞
10
脳科学の視点から、アートが脳の働きや仕組みとどのような関係があるのかを解き明かす一冊。美と脳の関係に留まらず、生物学や考古学などのアプローチからも加わり、アートがいかに生活と密接に関わっているのかがよくわかった。2013/03/11
あくび虫
6
特に目新しいとも思わず、あまり面白くはなかったです。専門的なことはよくわからないけど、わざわざそんな大仰な説明をしないでも、感覚的にだろうなという感じ。2023/04/18