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ちくま新書
植物からの警告

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  • サイズ 新書判/ページ数 190p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784480066732
  • NDC分類 470.4
  • Cコード C0245

出版社内容情報

いま、世界各地で生態系に大変化が生じている。植物と人間のいとなみの関わりを解説しながら、環境変動の実態を現場から報告する。ふしぎな植物のカラー写真満載。

内容説明

いま、気候変動の影響により、世界各地で生態系に変化が生じている。日本の里山で暴れはじめたモウソウチク、絶滅の危機に瀕するマダガスカルの巨木バオバブ、降雨量の激減で生育環境が脅威にさらされる南アフリカの花園、古代からの進化的連続性があやぶまれるギアナ高地…。本書では、植物と人間の営みの関わりを解説しながら、地球規模で生じている環境変動の実態をあかし、知られざる植物の世界へ、碩学のナチュラリストが読者を招待する。異端植物のカラー写真満載。

目次

帰化植物の脅威
暴れだしたモウソウチク―日本の里山に忍びよる危機
秘境への帰化植物侵入―ギアナ高地の現在
消えゆくバオバブ―マダガスカルの異変
多肉植物からの警告―南アフリカの環境変動
危機に瀕する砂漠の植物―ナミビアの憂鬱
モアイはなぜ動かなくなったのか―イースター島の謎
ユーカリを殺すのは誰か―オーストラリアの気候変動
照葉樹林とヤクの花園―ブータンの植生
消えた照葉樹林―中国の環境問題
白砂青松の危機―日本の海岸線に何が起きているのか

著者等紹介

湯浅浩史[ユアサヒロシ]
1940年生まれ。農学博士。東京農業大学大学院農学研究科博士課程修了。海外50カ国で植物調査を行う。元・東京農業大学農学部教授。生き物文化誌学会会長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

いっしー

6
非常に読みやすく、分かりやすい本。ギアナ高地、マダガスカル、ナミビアなどなかなかお目にかかれない土地の植物から見た環境の変化を噛み砕いて解説している良書と感じる。 特に、外見的にも似ているとされているブータンと日本が、照葉樹林という共通項で繋がっていることは新たな発見であった。2015/10/28

ジュリ

4
気候変動の影響で雨が少なくなったり、あるところでは雨が多くなり、苗木が育たなくなったり、親木が枯れてしまったりしているそうだ。これは人間の活動によって地球温暖化が進んだ影響だと思う。何とかしなければ。 日本の庭先でよく見かけるランタナは外来植物で、鳥が果実を食べて糞をして、そこらへんで芽が出て大きく育つといけないから、種ができる前につみとって欲しい。2017/10/10

G3

2
環境が植生を決め、植生が環境をつくる。だがその中になんだかんだと人の手が加わり影響をおよぼしている。怖いのは、もしかしたらそれが取り返しのつかないことで再生不可能かもしれないって事か?ならば人類としては、利用させていただく土地面積を最小限にして慎ましく大人しく生きていく。保護するべきは完全隔離で厳密に保護する…って事なんだろうけど…もはや膨大に増えた人類の影響って、二次元的に区分け仕切れないとこまでいっちゃってるしなぁ…2014/04/07

壱萬弐仟縁

2
092ページにある当たり前のことなのだが、実は深い問題で、植物は動けない存在である。だから、花粉を移動したりして、外来種として生き延びる生存戦略は実践できるかもしれないが、基本的に、土地の環境に支配された植物は移動不可能な性質をもつ。日本人の少子化問題と同様、次世代に悪影響が及ぶというのが植物の生存環境なのだ。移動不可能性からすれば、地域資源も同様の性質をもつことを評者は指摘したい。地域資源は植物と同様に、その土地に依存して生存競争を展開しなければならない。観光に活かせる植物資源という発想も必要か。2012/09/27

takao

1
ふむ2021/07/16

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