ちくま新書<br> 世代間格差―人口減少社会を問いなおす

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ちくま新書
世代間格差―人口減少社会を問いなおす

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  • サイズ 新書判/ページ数 269p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784480066350
  • NDC分類 364.021
  • Cコード C0233

出版社内容情報

年金破綻、かさむ医療費、奪われる若者雇用――。年齢によって利害が生じる「世代間格差」は、いかに解消できるか? 問題点から処方箋まで、徹底的に検証する。

内容説明

年金破綻、かさむ高齢者医療費、就職できない若者。少子高齢化の進む今、生まれた年によって受益と負担の格差が出てしまう「世代間格差」は、日本の現状と先行きを考えるうえでは避けて通れない問題である。なぜ世代間格差が生まれてしまうのか。格差はいかに解消すべきか。本書は経済学的見地から世代間格差を考察し、実行可能な処方箋を提示する。社会保障・日本型雇用・少子化対策などの問題点を多角的に検証し、新たな経済社会システムの構想を鮮やかに描き出す。

目次

第1章 世代間格差を考える
第2章 疲弊した社会保障制度
第3章 変貌する労働市場・雇用システム
第4章 立ち遅れる人生前半への社会政策
第5章 いかに世代間格差を縮小するか
第6章 新たな経済社会システムを目指して

著者等紹介

加藤久和[カトウヒサカズ]
明治大学政治経済学部教授、博士(経済学)。1958年東京都生まれ。1981年慶應義塾大学経済学部卒業、1988年筑波大学大学院経営・政策科学研究科修了。(財)電力中央研究所主任研究員、国立社会保障・人口問題研究所室長、明治大学政治経済学部助教授を経て、2006年より現職。産業構造審議会基本政策部会委員等を歴任。専門は人口経済学、社会保障論、計量経済学。計量分析の手法をもとに、出生動向に関する実証研究や社会保障財政等の将来予測などの研究を行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

佐島楓

15
ヨーロッパやアメリカの医療制度、年金制度について書いてある部分はしっかり読んだ。が、参考にできるのか日本、という感じではあった。頭を抱えたくなる内容ではあるが、個人的には抜本的・構造的な改革をするしかないと思っている。やはり特に年金だな。2012/02/10

たむよ

3
今更『世代間格差』という題名で本を書くんだから、何かあるのかと思ったら、何もなかった。こういう安易な本は井堀さんや鈴木亘、真摯に労働政策を勉強している人に対して失礼だと思う。2011/11/09

ふねふねこ

2
数式が出てきて大学時代を思い出した。大学生の頃は幼くて経済学に興味をもてなかったけど、今は面白い分野だなぁと思います。経済学、興味があれば大学で学ぶのは良いことだとおもいます。経済学を通じて割と社会が見えてくる学問だと思うので。2017/03/06

としくん

2
【P.81】国民年金の未納率の上昇は、将来出現する無年金者を生保で支えることになり、それを見た若い世代は、保険料を未納しても老後に困窮することはないと見て、さらに未納問題が悪化するモラルハザードにつながる➡︎租税(消費税)を用いて、高齢者限定のベーシックインカム制度を導入 【P.136】若者と高齢者の雇用はゼロサムゲームではない。世代間格差縮小のためには経済全体の底上げが有効 【P.258】少子化とは、程度の差はあれ他人が育てた子供にフリーライドすること➡︎子沢山の世帯がメリットを享受できる制度にすべき2016/08/05

ぷるぷる

2
本書の書かれた時期は民主党政権時代。時間はそこそこ経っているので本書で指摘される方向性の正しさはある程度客観的に判断できる。行政や世論に向けての提言は何かにかこつけて政権批判するようなポピュリズムではない。年金、医療、就業などの現行制度に至る経緯や国際比較はなかなか発見が多い。「何か間違っている」と感じる決まりにもそれ相応の歴史があったり、諸外国と比較しても一長一短だったりするのを勉強させられます。年金にせよ医療にせよ将来世代に負担を求める賦課方式から自分自身による積立方式へ変更せよとの提言に同意します。2016/01/05

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