ちくま新書
貧困化するホワイトカラー

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 新書判/ページ数 253p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784480064899
  • NDC分類 366.021
  • Cコード C0236

内容説明

二〇〇八年から始まる恐慌のあおりを受けて、派遣社員の大量解雇など、雇用情勢は非常に悪化している。もはやホワイトカラーが勝ち組であるといった風潮は存在しない。非正規化、過重労働、成果主義といった圧力が重くのしかかり、ついには死に至ることもある。そのような日本のホワイトカラーの働き方・働かせ方に切り込み、その困難の背景と原因を探る。

目次

序章 恐慌が壊れた雇用を直撃する
第1章 悲しき中流階級―ホワイトカラーの原像
第2章 しぼられるホワイトカラー
第3章 このままでは仕事に殺される
第4章 雇用差別に屈しない
第5章 阻止されたホワイトカラー・エグゼンプション
終章 市場個人主義を超えて

著者等紹介

森岡孝二[モリオカコウジ]
1944年生まれ。香川大学経済学部卒業、京都大学大学院博士課程進学。現在、関西大学経済学部教授。専門は、株式会社論、企業社会論、労働時間論。株主オンブズマン代表も務め、企業の違法行為の是正に取り組んでいる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Kentaro

6
アメリカと日本で共通しているのは、かつての大卒はある程度選ばれた優秀な人たちだったところから、近年は大学が大衆化し、一部のエリートに該当しない人たちが増えた。その流れで生産性も高くなく作業をしているような仕事には日本で言う残業手当も払われず、基本給も安いためワーキングプアと呼ばれる層が増加した。そこにホワイトカラーエクゼンプションという裁量労働的制度が組み込まれ、働けど貧しいままのホワイトカラーが急増。日本でもこの制度が年収400万円レベルで採用されるとの議論がされていた時期もあり、その危険性を指摘する。2018/10/27

おらひらお

6
2009年初版。アメリカのホワイトカラーの置かれた状況を知ることができる一冊です。日本でも厳しい状況に追い込まれつつありますが、どうなることでしょうか?あと正規職員の組合と非正規職員の組合が目的を一つにまとめることはかなり難しいことだと思います。ただ、現状では公共部門でも正規から非正規への流れが続いているようです。 2013/10/26

アルゴン

2
★★★   管理監督者にしろホワイトカラー・エグゼンプションにしろ企画型裁量労働制にろ、それぞれにふさわしい権限と報酬が与えられていればいいんですけどね・・・対象が年収400万以上という案ではなあ。タイトルと少しベクトルの違う女性差別に1章割かれているのは作者の思い入れでしょうか。2013/04/07

kinonis

1
この手の本を読むと就職が憂鬱にしか思えない。どこに活路があるのか、それが見えない。2012/01/29

莉野

1
レポートのために読破。先生の印税収入に協力する気はないため図書館で借りた。授業聞くよりこれ2、3回読んだ方が試験出来そう。ただ取締役の女性が少ないのは単に均等法成立して20年ちょいしかたってないからだと思った。2009/12/06

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/489688
  • ご注意事項