ちくま新書
進学格差―深刻化する教育費負担

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  • サイズ 新書判/ページ数 186p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784480064615
  • NDC分類 373.4
  • Cコード C0237

内容説明

「大学全入時代」という言葉がささやかれている。誰もが進学可能な印象とは裏腹に、統計調査からは、大学進学にあたって様々な格差があることが浮かび上がってくる。親が子の教育費を負担するのは当然という意識は、世界を見渡すと日本は突出して高い。このことが進学にまつわる問題を覆い隠してきた面があるのだ。今後、教育費の公的負担と私的負担はどのような関係をとればよいのだろうか。各国との比較をふまえ、現状認識と同時に、日本の教育政策に再考を促す一冊である。

目次

第1章 大学進学の費用と進路選択(大学進学にはどれくらい費用がかかるか;教育費負担の問題)
第2章 高等教育機会の選択(大学進学の格差は縮小したか;「大学全入時代」?の進路選択 ほか)
第3章 子どもの進路に対する親の希望と教育費負担(子どもの進路に対する親の希望;進路選択と家計の教育費負担 ほか)
第4章 各国の教育費負担と奨学制度(教育費負担の現状;各国の教育観と授業料・奨学金の概観 ほか)
第5章 教育費負担と奨学金のあり方(大学教育費の高騰;授業料・奨学金制度の各国共通の動き ほか)

著者等紹介

小林雅之[コバヤシマサユキ]
1953年生まれ。東京大学大学院教育学研究科博士課程単位取得退学。放送大学教養学部助教授などを経て、東京大学・大学総合教育研究センター教授。博士(教育学)。専攻は、教育社会学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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コウメ

55
将来日本大丈夫かな。海外と日本との受験に対する支援の違いを書いた1冊。教育費は親が負担する国と教育費は国が負担する国。でも最近は大学より、非正規か正規社員が問題視されてきた気がする。フランスが1番器が大きいな〜登録料だけとは。フランス❤͟͟͞͞ ❤͟͟͞͞ =( '-' ❤ )ラブパンチ2019/09/28

なつん

3
高額な高等教育費が日本であまり問題視されない背景には、無理する家計の姿があることを指摘。大学への機会均等が求められながらも、所得間格差の影響は色濃く、奨学金制度もまだ弱いようである。教育費が公的負担より私的負担が重い現状だが、大学からの援助が求められながら、膝も求められ、大学経営の難しさも感じることになった。2013/07/05

Yumi

2
もっと貧困問題に絡んだものかと思いきや、どちらかというと海外と日本の大学等の学費の負担や制度の比較がメインで、日本の授業料の仕組みがかなり独特であることを初めて知った。 二人とも大学に行く前提で学資保険で大半を賄えるように設計しているけど、うちも無理する家計になりそうで怖い。 前々から思ってはいたけど、いろんな意味でいざとなったら日本を出て行けるように育てたいと改めて思った。2016/02/26

mayukipi

1
息子のレポート本。気になったので読んでみた。大学教育は持ち家に次ぐ「人生で二番目に高い買い物」。自分の時代よりも国公立も私学も学費はえらい勢いであがってしまい、親世代にはうなずく状況ばかりの内容。3人の子どもの学費を捻出する立場として・・・なんとも重い本でした。さて、我が家の「無理する家計」。どこまで耐えきれるのやら・・・。2020/09/01

武蔵野大学読書部

1
進学の費用の話がメイン。(好)2016/04/10

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