内容説明
国民的な人気を背景に、次々と労働の規制緩和を推進した小泉政権。その新自由主義的な政策は、いまや失速。政治は反転し、逆方向へと進みだした。構造改革による格差と貧困の増大が明らかになったから…だけではない。そこには官僚の思惑や財界の駆け引きなど、既得権益の復活を意図する勢力の逆襲があった。そして、その転機になったのは―。
目次
序章 「官の逆襲」には二面性がある
第1章 変化の始まり
第2章 反転の背景
第3章 財界内での攻防
第4章 変化の広がり
第5章 反転を生みだした力
第6章 「官の逆襲」の開始
第7章 労働タスクフォースの暴走
第8章 規制改革会議の孤立と弁明
終章 「アメリカ型」でも「日本型」でもなく―日本の進路をめぐる対抗
著者等紹介
五十嵐仁[イガラシジン]
1951年新潟県生まれ。東京都立大学経済学部卒業。法政大学大学院社会科学研究科博士課程単位取得満期退学。現在、法政大学教授、大原社会問題研究所所長。専門は政治学、労働問題(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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根室
1
政治本。小泉構造改革の手直しについて その舞台裏の政官財の思惑2011/09/29
k.shin
1
労働を巡る政治バトル。参考になりました。ただ、ちゃんと分析して欲しい。たんなる歴史の教科書。2009/09/07
Hidekazu Asai
0
なぜ、現在のような雇用破壊社会へ移ったのかを、政界の内側から描き出す経済ルポであるが、経団連の発言を引用しては良いことも言っているだの、好意的に受け止めて、全くつまらない論者だ。 マルクスなら、嫌味で、批判するはずだ。 日本の労働系は、五十嵐仁のようなつまらない奴が大家としてのさばるつまらない世界である。 とはいっても、オリックスの宮内が、日本の構造改革の、黒幕、暗躍者だということは、本書でわかった。 であるので、経済ルポを読みたい人は、ハマるだろう。 2018/02/03