内容説明
明治維新は尊王攘夷と佐幕開国の対立が一転して尊王開国になり、大政奉還の後に王政復古と討幕がやってくるという、激しく揺れ動いた革命だった。そのために維新が成就した後、大久保利通の殖産興業による富国、西郷隆盛の強兵を用いた外征、木戸孝允の憲法政治への移行、板垣退助の民撰議院の設立の四つの目標がせめぎあい、極度に不安定な国家運営を迫られることになった。様々な史料を新しい視点で読みとき、「武士の革命」の意外な実像を描き出す。
目次
第1章 明治維新の基本構想
第2章 幕府か薩長か
第3章 大蔵官僚の誕生
第4章 三つの「官軍」と「征韓論」
第5章 木戸孝允と板垣退助の対立
第6章 大久保利通の「富国」路線
第7章 「維新の三傑」の死
第8章 立憲派の後退
著者等紹介
坂野潤治[バンノジュンジ]
1937年生まれ。63年、東京大学文学部(国史学科)卒業。東京大学社会科学研究所教授、千葉大学教授を経て、現在は東京大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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