内容説明
意識的にせよ無意識的にせよ、商品の価値にどれだけの費用を払うべきか天秤にかけた結果で、「値ごろ感」の有無は生じる。本書はその「値ごろ感」が生み出される仕組みを解き明かし、さらには、ベストセラーがベストセラーたる理由、衝動買いやついで買いをさせられてしまう仕掛けなども豊富な事例とともに解説する。買い手も売り手も必読の経済心理学入門である。
目次
1 値ごろ感ってなんだろう?(おまけより割引してほしい―値ごろ感の因数分解;棚ぼたの好ましさ―値ごろ感の分母を支配する負担感;うまい、やすい、はやい―値ごろ感を生み出すもの)
2 売れるものにはワケがある(ベストセラーの秘密;どうして衝動買いをするのか?;ついでに買わせるコツ)
著者等紹介
徳田賢二[トクダケンジ]
1947年生まれ。一橋大学経済学部卒業。日本長期信用銀行、社団法人ソフト化経済センターを経て、専修大学経済学部教授。専攻は流通経済論・地域経済論。消費者の視点に立った流通や街づくりの研究を続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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mitei
9
なんか言ってる内容が同じようになってきたから途中で切ったので、最後まで読んでないが人間は常に同じ基準でモノを買ってるわけではないことを実感した。2010/10/02
ダンボー1号
7
考え方の基礎として様々な場面で役に立つ良書でした。本で言うとベストセラーは多くの人に売れている世の中が品質価値を保証しているのでお金支出する低リスクであり皆が読んでいるので自分も仲間外れでもない安心感があり純文学なら優越欲求も満たし好みも満たす自己実現欲求もあり、書店ならポイント値引きで値ごろ感、図書館ならバツグンの棚ぼた感、アマゾンなら交通費という費用負担もないと言われてみれば普通ですが言葉で説明すると賢くなった気になります。2015/09/09
たろう
2
ちょうど待ち合わせ相手にドタキャンされた時に読んでいたので、時間イコールコストだと痛感した。ついで買いの章でのデパート等の工夫はなかなか興味深かった。2011/12/28
calaf
2
経済心理学の入門書2007/07/27
Kentaro
1
ダイジェスト版からの要約 買い物をすると、おまけをつけてくれたり、割引してくれる場合がある。どちらが得で、どちらが効果的か。500円の商品では、100円相当のおまけをもらうのと、100円値引きではどちらが得か。100円のおまけをつける事は、(500+100)÷500となり、値ごろ感は 1.2に上がる。これに対して、100円割引の場合は、500÷(500-100)で、値ごろ感は 1.25である。単純計算では、買い物客に喜ばれる。もしおまけをつける場合には、値引き分よりも高い価値のものにしなければ効果がない。2018/06/26