ちくま新書
自閉症―これまでの見解に異議あり!

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  • サイズ 新書判/ページ数 233p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784480063076
  • NDC分類 378.6
  • Cコード C0211

出版社内容情報

いつもと違う順序や配列を強要される時、人は誰でも少しパニックになる。自閉症にも、このメカニズムが働いている。彼らと我々は同じ地平にいることを解説する。

内容説明

自閉症児の特徴は、「変化への抵抗」「同一性の保持」という点にみられる。数、暦、地図の発見は人類が作り出した三大叡智であるが、「順序」や「配列」が損なわれるとき、人は誰でもある程度のパニック状態になる。自閉症児の「おそれ」の根には、こうしたメカニズムが働いていることがみて取れる。彼らとわれわれは決して断絶しているのではなく、むしろ同じ地平に立っている。これまでの自閉症=特殊論に異議を唱え、この生のあり方が誰にも共感でき、理解できるものであることを主張する。

目次

第1章 自閉症のはじまり
第2章 自閉症以前の問題
第3章 これまでの「自閉症論」批判
第4章 「放浪」とは何か
第5章 自閉症裁判
終章 「おくれ」とは何か

著者等紹介

村瀬学[ムラセマナブ]
1949年京都生まれ。同志社大学文学部卒業。心身障害児の施設職員を経て、同志社女子大学生活科学部教授。一貫して心の問題を探究し、最近は青少年の社会的な立場についての発言を積極的に行なっている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

♪みどりpiyopiyo♪

42
2006年 発売当時の感想です。長文失礼。■近年の自閉症関連の出版物は、当事者&家族の書いたものと医学&医療側から見たものが多かったけど、この著者は福祉の人と聞き その点に期待して読んでみたのに、なにこれ? ■曰く、⚫︎自閉症ったってただの知的障害なんだから別枠で考えるなんてナンセンス⚫︎昔は『自閉症』なんて概念は無かったけど幸せにやってたじゃん⚫︎治療とか訓練とかスキルとか言わなくたって普通に生活させればいいんでしょ⚫︎世の中が『ありのままの障害者』を受け入れさえすればおーるおっけーじゃん と。(→続く

三崎口@ネットつないだら本格復帰します

4
あえて興味のない本を、ということで買ってみた。自閉症の人が並んでいるものに強く、順序、列、記憶の仕組みの仕組みなど興味深い話が読めてよかった。が、やっぱり最後は退屈だった。また時間が経ったときにあえて読みたい2014/03/21

オランジーナ@

3
自閉症についての本ではなく自閉症論批判の本であった。山下清の人生は中々すごい。2015/08/05

袖崎いたる

3
『レインマン』を見た後で、たしか誰かの何とかという本で言及されていたなという動機で辿り着いた本書。その映画の鑑賞は得てして兄レインマンを対象として、鑑賞者の主体性は弟メインマンに投影されるという。しかしあの映画を健常者視点で見るなら、対象とすべきは兄に限らない。なぜなら自閉症者の見方を整えていく弟の態度こそ、より親しむべきものである筈だからだ…と著者は指摘してる。また、自閉症者の私秘的な論理構造への執着は、ぼくたちが自分の日常の構造に波風を立てたくないことの、誇張されたリアリズムなのだと確認した。2015/05/20

kaeru-kuro

2
さっととばし読みしてしまいました。自閉症について深く追求した本かと思えばそうでもない。特別支援教育の参考になるかと思って読んでみたが、いまいちぴんと来なかった。2011/12/31

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